MENU
  • リジェネラティブツーリズム
  • 社会
  • 環境
  • 経済
  • 用語集
お問合せ
リジェネ旅
  • リジェネラティブツーリズム
  • 社会
  • 環境
  • 経済
  • 用語集
お問合せ
リジェネ旅
  • リジェネラティブツーリズム
  • 社会
  • 環境
  • 経済
  • 用語集
  1. ホーム
  2. 環境(水、森林、海洋、エネルギー資源)
  3. 太陽の動きまで計算される!ドバイの次世代都市設計事例を紹介

太陽の動きまで計算される!ドバイの次世代都市設計事例を紹介

2024 7/24
環境(水、森林、海洋、エネルギー資源)
ドバイ
2022-6-102024-7-24
太陽の動きまで計算されている!次世代の都市設計

2100年には世界の人口が100億人を突破すると言われており、そのうち85%の人が都市部に住むと言われています。これから都市は、エネルギーや食糧生産、移動方法などを従来の形ではなく、持続可能な都市システムを構築する必要性が高まっています。

前編に引き続き、今回もドバイのサステナブルシティの持続可能な社会の仕組みの具体事例をお届けします。

目次

太陽の動きまで計算する

TSC

サステナブルシティの住宅ゾーンでは、スタイリッシュでモダンなキューブ型デザインの一戸建て住宅が集まっています。中東は日光が非常に強いため、太陽の傾斜を計算し、日が長く当たる方角には窓を設計しないことや影が多くできるように設計されています。これらの条件をクリアしながらプライバシーの確保もきちんとされていました。

また、ドバイでは真夏の最高気温の平均が38度を超えるので、外壁には断熱効果のある素材が使用されています。そうすることでエアコンの使いすぎや電力の消費を抑えることができます。

消費するエネルギーを自然エネルギーに変えることも重要ですが、そもそも消費しないための工夫を行うことも重要だと感じました。

移動は電気バギー

サステナブルシティの市内(住宅地や公園、お買い物をするゾーン)は電気バギーで移動します。サステナブルシティ全体は以下の図のようになっており、電気バギーを使っても端から端までおよそ15分程度で移動することができます。

サステナブルシティ全体
サステナブルシティ全体像 出典:The sustainable citu dubai

赤色で囲んである部分は全て駐車場になっており、住民の方は普通の自家用車も所有していますが、住宅近くの駐車場までしか乗り入れることができません。住民が所有している自家用車のうち30%近くが電気自動車だそうで、充電のためのエネルギーは駐車場の屋根に敷き詰められている太陽光パネルで発電されたものが使用されています。また、この充電器は住民だけでなく、外部の人も利用可能だそうです。

TSC - 電気バギー

サステナブルシティ内を移動することができる電気バギーは、シェア自転車のようになっており、サステナブルシティの住民カードを持っていれば誰でも利用することができます。(色付きのみ。白色は所有されたもの)実際、サステナブルシティに移り住んでから自家用車をあまり使用しなくなったと全体の53%の人たちが回答していることも紹介されていました。

サーキュラーエコノミーの鍵は細分化されたごみの分別

ドバイでは、観光地でのごみの分別の仕組みは見かけましたが、他のエリアでは全て一緒にゴミ箱に捨てられています。しかし、サステナブルシティでは98%の人がゴミをきちんと分別をしています。これは、人々の「気持ち」ではなく、そうせざるを得ない仕組み・システム作りが上手にされているからだと感じました。

TSC

ドバイは多国籍都市であり、サステナブルシティだけでも61ヵ国の人々が集まって暮らしています。街の中に設置されたゴミ箱は、紙類・プラスチック・一般ごみ・金属類・ガラスと細かく分類されており、文字と絵柄を使って誰もが理解できるよう工夫されていました。

TSC

次に衣類についてです。日本では衣類をアパレル店舗のリサイクルボックスへ持っていく必要があり、億劫に感じてしまうことがあります。しかしサステナブルシティでは、少し離れた敷地内に回収ボックスが設置されていました。身近でアクセスが良いので、衣類をリサイクルする意識向上に繋がります。

TSC

最後に電子機器専門の回収コンテナについてです。コンテナの中に入ると、故障して電源が入らないものと、まだ使えるものなのかで分別します。投函する際は名前や電話番号を入力し、誰が投函したのかという情報がデジタルで管理されます。

ゴミの分別以外での取り組み

TSC

資源を循環させ、上手に活用されている事例も多くありました。一見普通の木に見えますが、サステナブルシティを建設した時に使用した鉄骨などがそのまま利用されています。タイヤは自転車置き場として利用されていました。タイヤはリサイクルしにくいものの一つなので、とても良い活用方法です。

TSC

また、サステナブルシティにある自転車屋では、全てリユースのものが販売されていました。本来はゴミとなってしまう自転車の部品を交換したり磨いたりすることで長く使用することができます。

子どもたちが遊ぶ公園の遊具やオフィス内で使用されている家具、レストランやカフェで使用されている椅子のほとんどが木製です。サステナブルシティで使用されているもののほとんどは、リサイクル可能なものでできています。それだけでなく、本来は廃棄されるはずだったものをアップサイクルし、資源を無駄にしない工夫も行われていました。

街全体でリサイクルできないものは上手く活用し、それ以外のものはリサイクル可能なものを使用するなど、資源の無駄を減らす取り組みをあちこちで発見することができました。

最後に

私がサステナブルシティで一番感動したことは、万人が理解できるごみの分別の仕組みです。言語や文化的背景が異なる人々が利用することを前提に、シンプルかつ利用しやすい分別・回収システムが設計・運営されています。

一方で、大きい都市システムの場合、サステナブルシティとはシステムの規模が異なるため、同様の循環・仕組みを使えないケースも考えられます。改めて「都市システム」は、エネルギー、食糧、モビリティ、生産と消費など多くの分野と関わり合いがあることを感じました。複雑なシステムを変えていくためには、俯瞰的な視野でシステム設計を組み直し、実行できるリーダーシップが何より重要だと今回の訪問で気付かされました。

今回ご紹介した事例はこちらのyoutubeでもご紹介しております。




環境(水、森林、海洋、エネルギー資源)
ドバイ
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

メルマガ登録




New Posts
  • ドイツで実施されている気候変動を学ぶツアー・プログラム
    2025年6月7日
  • 2つの家
    釧路市の二拠点居住モデルに学ぶ移住支援から住環境整備までの実践事例
    2025年6月6日
  • サラダと果物
    「グリーン志向消費に関する行動チェックリスト」でサステナブルな暮らしを見直してみよう
    2025年6月5日
  • 珊瑚礁とカメ
    進むサンゴ礁の衰退・白化──生態系だけでなく地域の文化や観光への影響も
    2025年6月4日
  • 手のひらにのった赤いカブ
    農業と取り組むドイツのリジェネラティブツーリズム
    2025年6月4日
  • 木と湖
    気候変動教育ツアーの最前線── 体験が変える、気候アクションのかたち
    2025年6月3日
  • ひまわりと自然
    北海道リジェネ旅 ~帯広編~
    2025年6月2日
  • ヤシの木
    自然・街・世界とつながる。米国カリフォルニアで持続可能性をテーマにしたイベントが目白押し。
    2025年5月29日
  • オリンピックのスタジアム
    東京2025デフリンピック|障がい者スポーツの未来と社会的意義
    2025年5月29日
  • 椅子に座って仕事をするサングラスの男性
    ブレジャーとは?働き方の未来を変える“仕事+余暇”の新常識を徹底解説
    2025年5月28日
Ranking
  • 環境評価システム EPEAT(イーピート)とは?認証を取得している企業事例もご紹介
    EPEAT(イーピート)認証とは?重要性と国内外の事例を紹介
    2022年2月17日
  • サステナブルツーリズムとは?持続可能な観光業の最新動向(2024年)
    2022年3月4日
  • オーストラリアの写真
    オーストラリアの環境問題への取り組みとサステナブルツーリズム
    2024年10月2日
  • スウェーデンの持続可能な開発目標達成へ向けた取り組み
    スウェーデンの持続可能な開発目標達成へ向けた取り組みと成功要因を解説
    2024年7月2日
  • 観光税は持続可能な観光につながる?
    観光税は持続可能な観光につながる?世界と日本の導入事例を解説
    2024年8月6日
  • 省エネにも積極的。ニュージーランドのエネルギー事情
    【リライト】ニュージーランドのエネルギー事情と水力発電
    2023年9月29日
  • オランダの運河に浮かぶ!サステナブルな水上住宅 Schoonschip
    オランダ・アムステルダムの運河に浮かぶサステナブルな水上住宅 Schoonschip
    2023年7月21日
  • リジェネラティブ・ツーリズム(再生型観光)で実現する持続可能な旅
    2024年3月15日
  • リサイクル率世界トップを誇るドイツの衣料品廃棄処分の現状
    リサイクル率世界トップを誇るドイツ|衣料品廃棄処分の現状は?
    2024年1月30日
  • 環境に配慮した宿泊施設を目指す|Green Keyグリーンキー
    環境に配慮した宿泊施設を目指す|Green Keyグリーンキー
    2023年1月19日
Category
  • サステナブルツーリズム
  • SDGs・ESG基礎
  • 環境(水、森林、海洋、エネルギー資源)
  • 社会(ヘルス、まちづくり、ジェンダー)
  • 経済(働き方、生産・消費、産業・技術)
  • その他
    • ドバイ万博
Tag
CO2削減ESGESG投資SDGsアメリカオランダオーガニックカーボンニュートラルサステナブルツーリズムサーキュラーエコノミーステークホルダータンパク質危機ドイツドバイドバイ万博ニュースビジネスと人権ファッションフードロスプラスチックマイクロプラスチックリサイクルレポート人権人権デューデリジェンス代替タンパク質企業事例再生可能エネルギー北欧取り組み事例各国の事例地球温暖化持続可能な社会持続可能な観光日本気候変動海洋プラスチック問題温室効果ガス環境問題生物多様性畜産業脱炭素観光業界認証農業
Pick Up
  • サステナブルツーリズムとは?持続可能な観光業の最新動向(2024年)

    CO2削減SDGsサステナブルツーリズム気候変動脱炭素観光業界
    記事を読む
  • リジェネラティブ・ツーリズム(再生型観光)で実現する持続可能な旅

    サステナブルツーリズムリジェネラティブ・ツーリズム持続可能な観光気候変動観光業界
    記事を読む

メルマガ登録

PR問い合わせバナー

目次