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SDGs未来都市|奄美のサステナブルツーリズムと取り組みを紹介

2025 6/01
サステナブルツーリズム
サステナブルツーリズム 持続可能な観光 日本
2024-7-252025-6-1
奄美大島

鹿児島と沖縄のほぼ中間に位置する奄美群島は、奄美大島、加計呂麻島、与路島、請島、喜界島、徳之島、沖永良部島、与論島までの8つの有人島を指します。すべて鹿児島県に属し、亜熱帯気候で温暖多雨な気候です。国内最大規模の亜熱帯照葉樹の森を有し、固有の生物や、多くの希少な動植物が生息する島、「ハブ」が生息する島、サンゴを起源とする石灰岩で出来た島、鍾乳洞が地下に広がる島など、それぞれの島が個性豊かな特徴を持っています。

この奄美群島のかけがえのない豊かな自然環境が「世界で唯一の価値がある」と認められ、2021年7月26日に奄美群島の奄美大島、徳之島が世界自然遺産に登録。また、奄美市は2023年5月22日に「SDGs未来都市」*にも選定されました。

本記事では、多様な自然環境を保全しながらサステナブルツーリズムを実践する奄美群島のエコツーリズムの具体例とSDGs取り組みについて解説します。

*SDGs未来都市:
内閣府がSDGsの理念に沿った取り組みを推進する地域の中から、特に、経済・社会・環境の3側面の総合的取り組みによる相乗効果、新しい価値の創出を通して、持続可能な開発を実現する可能性が高い地域を選定する制度

目次

奄美大島のエコツーリズム

奄美大島のエコツーリズムは、自然環境や文化を体験し、学びながら、それらを保全する活動に貢献する持続可能な観光形態です。単なる観光ではなく、「環境保全」「地域振興」「観光振興」の3つのバランスを大切にした発展を目指しています。この取り組みによって、訪れる人は奄美の自然や文化を深く理解でき、地域住民も自分たちの住む場所の価値を再認識できる機会となっています。

2008年頃から奄美群島では各島でガイド組織が設立され、「奄美群島エコツアーガイド自主ルール」に基づいた活動が行われてきました。2014年には地域全体での統一した取り組みを推進するため「奄美群島エコツーリズム推進協議会」が発足し、「奄美群島エコツーリズム推進全体構想」の策定に向けた協議が重ねられました。

奄美大島が国立公園に指定され、世界自然遺産登録候補地になったことで、その自然環境の価値に対する注目が高まっています。観光客増加による地域振興への期待が大きい一方で、自然資源への負荷増大も懸念されています。この課題に対応するため、自然環境を保全しながら訪問者の満足度を高める持続可能な利用方策としてエコツーリズムが注目されています。

観光客増加に伴いガイド事業者も増えており、ガイドの質向上と量的確保が重要な課題となっています。そのため、ガイドの組織化や自然環境保全のための共通ルール策定、人材育成などの取り組みが進められています。質の高いガイドがいることで、観光客は奄美大島の自然や文化をより深く理解でき、満足度の高い体験が可能になります。

エコツーリズムを通じて、観光収入が地域経済に還元され、自然環境保全にも活用される好循環が生まれています。このように、奄美大島のエコツーリズムは、島の持続可能な発展に大きく貢献しているのです。[1]

奄美大島で体験できる主なエコツアープログラム

奄美大島では、豊かな自然環境を活かした多様なエコツアープログラムが提供されています。以下に、主なプログラムをご紹介します。

マングローブカヌーツアー

奄美大島の住用川や役勝川では、日本最大級のマングローブ林が広がっています。マングローブカヌーツアーでは、専門ガイドの案内でカヌーに乗り、マングローブの森を探検します。潮の満ち引きによって変化する水位や、マングローブに生息する生き物たちの生態について学びながら、静かな水面をゆっくりと進む体験は非日常的な癒しをもたらします。

初心者でも安心して参加できるよう、安全管理が徹底されており、家族連れにも人気のアクティビティです。季節や時間帯によって異なる表情を見せるマングローブ林は、何度訪れても新しい発見があります。

マングローブカヌーツアーを通じて、森と海の接点である特殊な生態系について理解を深めることができ、環境保全の大切さを実感することができるでしょう。

金作原原生林トレッキング

金作原(きんさくばる)原生林は、奄美大島の中心部に位置する国内最大級の亜熱帯照葉樹林です。樹齢数百年の巨木や、シダ植物、着生植物などが生い茂り、原生的な森の姿を今に伝えています。

専門ガイドと共に金作原をトレッキングすることで、島特有の植物や生態系について詳しく学ぶことができます。運が良ければ、アマミノクロウサギやアマミヤマシギなどの希少な野生動物に出会えることもあります。

トレッキングコースは比較的整備されていますが、自然保護のため入山には地元ガイドの同行が推奨されています。ガイドは地域の歴史や文化、生物の生態など専門的な知識を持っており、単なる散策以上の学びを得ることができます。

夜の野生動物観察ツアー

奄美大島には、夜行性の希少動物が多く生息しています。特に世界的にも貴重な固有種であるアマミノクロウサギやアマミトゲネズミは、夜間に活動する生き物です。

夜の野生動物観察ツアーでは、専門ガイドとともに車で林道を走りながら、ライトを使って動物を探します。動物たちの生態や生息環境について解説を聞きながら、彼らの暮らしを垣間見ることができる貴重な体験です。

観察の際には、動物たちに過度なストレスを与えないよう、適切な距離を保ち、フラッシュ撮影は控えるなどのルールが定められています。自然環境や野生動物を尊重する姿勢を学ぶ機会にもなります。

シーカヤック・スノーケリングツアー

奄美大島の美しい海を体験できるアクティビティとして、シーカヤックやスノーケリングのツアーが人気です。透明度の高い海でのシーカヤックは、海の上から珊瑚礁や熱帯魚を観察することができます。また、スノーケリングでは、色とりどりのサンゴや魚たちの世界に直接触れることができます。

ツアーでは、海の生態系や珊瑚礁の重要性について学ぶことができ、環境保全の意識を育むきっかけにもなります。また、サンゴを傷つけないための泳ぎ方や、海洋生物に対する接し方なども教えてもらえます。

奄美大島の海は季節によって異なる表情を見せるため、シーカヤックやスノーケリングを通じて、海と人との関わりについて理解を深めることができるでしょう。

具体的なSDGs取り組み

奄美の具体的なSDGs取り組み

世界自然遺産に登録された奄美群島は、豊かな自然を保全しながら持続可能な地域づくりを実践するため、全島をあげてSDGsに取り組んでいます。その中の5つを紹介します。

住民全体のSDGs意識を高める 

奄美市では以前までは、SDGsを意識した具体的な取り組みは行われてはおらず、市職員、住民、市議会等においても SDGsの本質に関しての理解度は高くありませんでした。

しかし、令和4年度より庁内に官民連携推進室を設置し、SDGs推進官を配置して本格的にSDGsに取り組む体制構築を始めたことで、人々の理解度が高まりました。SDGs講演会、ワークショップ等を通じて地域住民・企業・行政が交流、意見交換できる機会を設け、一人ひとりが「自分ごと」として捉え、各自が将来の目標イメージを持ち、達成するためにすべきことを考え、自分ができることから始められるように意識づけました。また、子どもたちから家庭や地域へ、SDGsへの関心が拡がるように、市内の小中学校にSDGsの重要性や認知度を高めるポスターを募集し、入賞作品を表彰・公開して広く市民に啓発を行いました。

ステークホルダーとの連携 

奄美市ではSDGs推進のため、地域住民・企業・行政による「マルチステークホルダー・パートナーシップ(多様な主体との連携)」を実施し、会員制の「奄美市 SDGs推進プラットフォーム」を運営しています。企業・団体の会員として「奄美の窓口」「株式会社谷木材商行」「株式会社グリーンテック」など48団体が加盟しています。(2024年7月1日現在)

この連携による協力のもとで、奄美らしいSDGsを推進していくための基本理念、重点テーマの設定及び具体的な行動や目標を示す「あまみ SDGs アクションプラン」を策定しました。本プランの策定にあたっては、国が定める「SDGs アクションプラン 2022」の重点事項5項目(1:感染症対策と未来の基盤づくり、2:成長と分配の好循環、3:地球の未来への貢献、4:普遍的価値の遵守、5:絆の力を呼び起こす)に沿って、基本理念や重点テーマの設定を行いました。さらに「奄美市 SDGs 推進プラットフォーム」のステークホルダーから得られた意見を集約し、SDGsの17の目標と169のターゲットを踏まえて、2030年を目標年とする地域課題の解決・SDGsの目標達成に向けたプランを設定しました。

参照:あまみSDGs推進パートナー紹介/鹿児島県奄美市

CO2削減・再生可能エネルギー導入 

温室効果ガスの排出量と吸収量の均衡を図るカーボンニュートラルを実現するため、主要な公共施設(庁舎、学校、上下水道施設)で省エネルギーを徹底し、再生可能エネルギーの導入を行っています。

奄美市名瀬浄化センターにおける地球温暖化防止と再生可能エネルギーの普及を促進する消化ガス発電事業(消化ガス:下水処理で発生した汚泥が消化槽の中で微生物により分解されることにより発生する、メタンとCO2を含んだ可燃性ガス)、汚泥肥料化、処理水再利用を進めています。

また、企業等が大規模太陽光パネルを設置する際に、固定資産税を減免し、民間企業と連携して風力発電の計画的な電力供給に取り組んでいます。

さらに、個人の環境への意識を高めるため、マイ箸、マイバッグ、マイボトルの持参を推奨し、ノーマイカーデーを設定して公共交通機関の利用を促進、地産地消を推進するなどの普及啓発活動を実施しています。

廃プラスチック・ごみ対策 

地域循環共生圏の構築に向け、ごみの排出抑制、分別排出、再利用の意義及び効果、ごみの適切な出し方に関して周知徹底を行っています。

農業関係者においては、環境保全のための対策として、農業廃プラスチックの排出量を抑制するため、生分解性マルチ(土壌中の微生物により水と二酸化炭素に完全に分解されるフィルム)の活用、排出段階の分別や異物除去を徹底し、再生しやすい形での排出に取り組んでいます。

地域住民のゴミに対する認識を深める環境教育として、学校や地域コミュニティに廃棄物排出抑制に関する副読本の配布を行い、学校・自治会・町内会などへ出前講座として「ごみ分別学習会」を実施しています。市民や事業者に対してごみ排出量の増大、最終処分場の状況、ごみ処理に要する経費の急増等ごみ処理の状況についての情報を提供しています。また、低年齢期から環境に対する意識を醸成させるため、教育委員会と連携して、各学校での環境教育を推進しています。

伝統文化の継承

世界自然遺産に登録された地域として、奄美独自の伝統文化・歴史・自然環境といった「環境文化」と先人からの「教え」を受け継いでいかなければなりません。

まずは、島民の認知を高めるため、世界遺産センターや奄美博物館を活用して環境文化を学習する機会の創出を、デジタル技術等も導入しながら取り組んでいます。

失われつつある地域の伝統行事や、消えゆく方言を次世代へ継承するためには、形だけではなく本来の意味を伝え、地域住民が理解を深め、浸透させる必要があります。「島口(しまぐち)」と呼ばれている奄美方言は、標準語とは全くかけ離れた言語であり、今ではお年寄りとごく一部の住民にのみに使われています。若者や子どもたちは聞き取りも困難な状況です。そこで、地域住民による島口の指導のほか、古くから伝わる島唄、島ならではの伝統文化の八月踊りなどの指導も学校で行っています。NPO法人奄美島おこしプロジェクトでは「島口ラジオ体操」や「島口ことわざかるた」などを企画・制作し、伝統文化の一つである「島口」を保存・伝承する活動へつなげています。

また、奄美に残されている復帰関係(昭和28年12月に米軍統治下より日本に復帰)の貴重な資料や希少生物の資料等、フィルムなどのデータベース化に取り組む、子どもたちがそれらを身近に感じることのできる教育環境を構築しています。

奄美群島でまちづくりに取り組む「伝泊」

奄美群島が運営する伝泊
出典:伝泊

奄美群島では、「伝泊 古民家」「伝泊 奄美 ホテル」「伝泊 The Beachfront MIJORA」「伝泊 ドミトリー&ランドリー」4種類の宿泊施設を運営しながら、奄美群島を訪れる観光客と地域住民の新たな繋がりを育む持続可能なまちづくりを実践しています。

2022年2月に上記4宿泊施設『伝泊』と複合施設『まーぐん広場・赤木名』が、国際的なエコラベル「グリーンキー」(Green Key)を2部門(宿泊施設(一般部門)、宿泊施設(15部屋以下小規模部門))で取得しました。

「伝泊」では、海洋プラスチック問題や焼却時のCO2排出など、環境に深刻な影響を与えるプラスチックゴミを削減するため、2022年11月より客室内の使い捨てアメニティ設置を廃止し、継続使用可能な物をフロントで配布しています。

「伝泊」の4施設とオリジナル体験イベントを紹介します。

「伝泊 古民家」

伝泊 古民家
出典:伝泊

伝泊 古民家は、伝統的な建物を改修した一棟貸の宿です。築50年以上経った建物で、奄美の素材を使用し、入母屋(いりもや:日本の伝統的な勾配のある形状の屋根)高床、ヒキモン構造(梁などを大きな材料で横向きに柱と縫い合わせるように組み合わせる)など奄美の伝統建築を取り入れて改修されています。島の集落の中に民家と同様に点在しているので、地域に暮らすように宿泊できます。現在、奄美大島、加計呂麻島、徳之島に18棟を展開しています。

参照:伝泊 古民家 | 【公式】伝泊ブランドサイト

「伝泊 The Beachfront MIJORA」

伝泊 The Beachfront MIJORA
出典:伝泊 ザ ビーチフロント ミジョラ

The Beachfront MIJORAは、美しい海岸沿いに位置し、部屋から徒歩10秒で砂浜に行けるビーチフロントホテルです。洗練されたデザインと奄美大島の持続可能な運営を目指す活動内容が評価され、2021年に奄美大島初のグッドデザイン金賞を受賞しました。波の音とともに眠り、朝を迎え、海に面したテラスで奄美産の食材を使用した朝食が提供されます。キッチン設備、書斎やネットワーク通信環境が完備されているのでリモートワークしながら長期滞在することも可能です。奄美の海と一体化しているような全面オーバーフローのプールも完備。

参照:伝泊 ザ ビーチフロント ミジョラ|奄美に暮らすように泊まるヴィラ リゾートホテル

「伝泊 赤木名ホテル(旧 伝泊 奄美 ホテル)」

伝泊 赤木名ホテル(旧 伝泊 奄美 ホテル
出典:伝泊 赤木名 ホテル

集落住民の生活の中心にあったスーパーマーケットを改修し、奄美大島の伝統料理を提供するレストラン、高齢者施設、学童保育所、島の伝統工芸品やお土産を取り揃えたマーケットからなる複合施設「まーぐん広場」がオープンしました。赤木名ホテルは施設の2階にあります。天井が高く、明るく解放感がある客室には集落住民の暮らしの声や鳥のさえずりが聞こえてきます。1階のホテルフロント横にあるマーケットではサステナブルでデザイン性の高い奄美由来の商品が揃います。2階には宿泊客が利用できる施設内の読書スペースがあり、奄美の集落文化や歴史を学ぶことができます。

参照:伝泊 赤木名 ホテル(旧 伝泊 奄美 ホテル)

「伝泊 ドミトリー&ランドリー」

伝泊 ドミトリー&ランドリー
出典:伝泊 ドミトリー&ランドリー

ドミトリー&ランドリーは、閉店したカラオケボックスを改修して、ランドリー併設のカジュアルなリノベーションホテルとしてオープンしました。シャワールーム、洗面所、キッチンは共用、カラオケボックスの個室が客室になっています。近くにスーパーがあり、ランドリーが使えるため、リーズナブルな長期滞在や合宿などに便利。ランドリーとランドリー隣のリビングルームは地域住民と共用のため、滞在中に地元の人々と気軽に交流することができます。

参照:伝泊 ドミトリー&ランドリー | 【公式】伝泊ブランドサイト

「伝泊」オリジナル 体験イベント

伝泊では、奄美大島の日常を体験する機会も多数用意されています。ここでは中でも人気のあるものを2つ紹介します。

唄って踊って飲み明かす!島の伝統行事「八月踊り」と「ナンコ遊び」(要予約)

毎年旧暦の八月に行われる奄美の伝統文化「八月踊り」を、地元住民の方々と一緒に体験することができます。踊りの唄声、掛け声、太鼓、ハト(指笛)の音で大変盛り上がります。「ナンコ」は1対1で向き合い、相手が何本の棒を握っているのかを当てる奄美の伝統的なゲームです。

  • 開催時期:通年
  • 料金:6名まで:一律 100,000円(税込)、7名以上:1名増えるごとに、+5,000円(税込)/人
  • 所要時間:約2時間半(19:00開始)

※プログラムには、手作りの島料理・飲み物(ビール・黒糖焼酎、お茶)が含まれます。(飲み物持ち込み自由)

島のおばから学ぶ、島じゅり(島料理)作り体験!

奄美大島には「鶏飯」「油ソーメン」「卵おにぎり」など、島ならではの様々な家庭料理があります。島のおばは、家庭だけではなく集落行事やイベントの際には、大皿に盛った美味しい料理をたくさん振る舞うという習慣があります。

そんな島のおばと一緒に島じゅりを作ることで、お店で出される料理とは異なる家庭料理に近い味を楽しめます。

食事だけでなく、島のおばの島口を聞きながら、奄美や集落の文化を知ることができる、貴重な時間を過ごせます。

  • 開催時期:通年
  • 料金:2名:10,000円 / 組、3名以上:1人増えるごとに、3,000円追加 / 人
  • 所要時間:2~3時間
  • 開催時間:昼 10:30~13:30(連泊の方のみ可能)、夕方 16:00~19:00

※汚れてもいい服装での参加が推奨されています。

「伝泊」オリジナル 体験イベントの問い合わせ、予約はこちら
》電話受付のみ:0997-63-1910(伝泊総合フロント)

最後に

昔から自然と人々が共存してきた奄美では、世界遺産に登録されたことにより、自然破壊などのオーバーツーリズムの発生が懸念されていました。

観光客を制限するだけでは地域経済が衰退してしまうので、環境・社会・経済に配慮したサステナブル・ツーリズムの実現を目指しました。しかし、これまでに他の地域が行ってきたことを真似するのではなく、奄美の人々や自然環境、歴史や文化の特性に合わせた奄美らしいサステナブル・ツーリズムでありたいと考えました。

奄美で古くから受け継がれている「結(ゆい)」という言葉は、人と人との繋がりを大切にし、結束し協力し合うという精神です。自然の恵みを守り抜いてきた奄美の人々が次世代のために島の環境や文化を残し、旅行者へもつながりを拡大していくのは自然な流れだったのでしょう。

「ただ数日間滞在して楽しむだけのリゾート地ではなく、島の伊吹や地域の人々の温かさを肌で感じて記憶に残る、誰もが訪れたくなる、いつまでも暮らしたい場所であり続けたい」という想いで、「特別なことをするのではなく、観光客に自分たちの日常に溶け込んでもらい、一緒に奄美でしか体験できない時間を楽しんでもらう」という、奄美らしいサステナブルツーリズムが実現できたのです。

[1]1.奄美群島ではどのようにエコツーリズムに取り組んでいるのですか?その1|奄美群島エコツーリズム推進協議会|推進法認定団体|エコツーリズムのススメ|環境省

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