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グリーン購入法とは?基本方針や特定調達品目(適合商品)を解説【2026年最新】

2026 5/28
リジェネラティブツーリズム
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2026-6-2
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私たちが泊まるホテルの備品、会議室の家具、庁舎で使われるコピー機。それらが「環境に配慮した製品かどうか」を国が定めた基準で管理する仕組みが、日本には存在する。

その仕組みが「グリーン購入法」であり、その核心にあるのが「特定調達品目」だ。

特定調達品目とは、グリーン購入法の基本方針に基づいて定められた品目のうち、国などによる一定の調達実績があり、かつ調達を推進することで環境配慮製品への需要転換が見込まれるものを指す。[1] 具体的な製品の選定にあたっては、エコマーク認定を取得した製品を選ぶことで、特定品目の判断基準に適合した製品を選択できる(一部例外あり)。

地味に聞こえるかもしれない。しかしこの仕組みは、企業の調達行動を変え、サプライチェーン全体の環境負荷を変え、そして観光・宿泊・飲食といった産業にも静かに影響を及ぼし始めている。

目次

グリーン購入法とは何か | 2001年から動き続ける調達革命

エコマーク
画像出典:エコマークとは?|エコマーク事務局

グリーン購入とは、製品やサービスを購入する際に、その必要性をよく考え、環境への負荷ができるだけ少ないものを選んで購入することだ。グリーン購入は、消費生活など購入者自身の活動を環境にやさしいものにするだけでなく、供給側の企業に環境負荷の少ない製品の開発を促すことで、経済活動全体を変えていく可能性を持っている。 

「国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律」(グリーン購入法)は2001年4月1日より施行された。[2] 同法は、国などの公的機関が率先して環境物品などの調達を推進するものである。それと同時に、各物品の適切な情報提供を促進することで需要の転換を図り、持続可能な社会の構築を目指している。 

つまり、国が「買い手」として率先して環境配慮製品を選ぶことで、市場全体を動かす。これがグリーン購入法の根本的な発想だ。

この法律は、国などの機関にグリーン購入を義務づけるとともに、地方公共団体や事業者・国民にもグリーン購入に努めることを求めている。国だけでなく、自治体・事業者・個人にまで広がる「連鎖」を設計した法律だ。

参考:

  • グリーン購入について | 環境省
  • 国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律

グリーン購入法の「特定調達品目」と、288品目に込められた意味

グリーン購入法適合商品について解説した図
画像出典:グリーン購入法とエコマーク|エコマーク事務局

グリーン購入法の中心にあるのが「特定調達品目」だ。国などの機関が特に重点的に調達を推進すべき環境物品として定められた品目群を指す。

2025年1月28日の閣議決定により、グリーン購入法の特定調達品目は1品目増え、22分野288品目となった。主な追加品目は「備蓄用作業服(災害備蓄用品【生活用品・資材等】)」だ。[3]

22分野は、私たちの日常や仕事場を取り囲む「ほぼすべての物品・サービス」が対象となる。具体的な領域として、以下のようなものが挙げられる。

  • 紙類
  • 文具類
  • オフィス家具
  • 画像機器
  • 家電製品
  • 照明
  • 自動車
  • 制服・作業服
  • インテリア
  • 食品
  • 役務(サービス)、公共工事 など

品目ごとに「判断の基準」が設定されており、調達機関はこの基準を満たす製品を選ぶことが求められる。2025年の改定では、プリンタ等13品目においてカーボンフットプリントの算定及び開示を判断の基準または配慮事項に設定するなど、情報開示の要件も強化された。 

2025年改定の注目ポイント | サステナビリティ経営に直結する変化

2025年の主な変更点としては、以下の要素が挙げられる。

  • 2段階の判断の基準の定義等の見直し
  • 「共通の判断の基準」の設定
  • 環境負荷低減の取組を「見える化」した農産物や、有機農業により生産された農産物等を取り扱う「食堂」を、基準値1に設定
  • 乗用車・バス等・トラック等・トラクタにおける燃費基準値の引き上げ
  • ガス温水機器・石油温水機器におけるエネルギー消費効率基準の強化

注目すべきは「食堂」が基準に入ってきた点だ。有機農業で生産された農産物を取り扱う食堂が評価対象になることは、農業・食・観光のサプライチェーン全体にとって大きな意味を持つ。農家、加工業者、宿泊施設の飲食部門。つながりで動く産業に、制度が光を当て始めている。

また、温室効果ガス排出削減(カーボンフットプリント等の定量的環境情報の開示やカーボン・オフセットされた製品・サービス等を含む)やプラスチックの資源循環に特に資すると考えられる品目が積極的に募集されている。 環境情報の「見える化」が、今後の調達基準の核心になりつつある。

観光・宿泊業とグリーン購入法 | 見えない接点を見える化する

一見、観光業とは無縁に見えるグリーン購入法。しかし実際には、いくつかの接点がある。

1. 宿泊施設・観光施設が調達する物品 

ホテルや旅館が使うタオル・寝具・清掃用品・照明・OA機器は、特定調達品目の対象分野に多く重なる。これらを環境配慮製品に切り替えることは、グリーン購入法の考え方と合致する。自治体が管理する観光施設では、特定調達品目に基づく調達が求められる場合もある。

2. 観光庁・自治体の調達

 DMOや自治体が発注する印刷物、制服・ユニフォーム、イベント備品なども特定調達品目に含まれる。グリーン購入法への対応は、公共観光事業に関わる事業者にとってはすでに要件になっている場面もある。

3. サプライチェーンへの波及 

観光事業者が環境配慮調達を実践することは、取引先・仕入先にも影響を与え、地域のサプライチェーン全体のサステナビリティを底上げする。こうした選択の連鎖が、経済活動全体をサステナブルな方向へ変えていく力となる。

サステナブルな視点から考えるグリーン購入

何を買うか、誰から買うか、どんな基準で選ぶか。その一つひとつの意思決定が、環境に与える影響を変える。観光事業者が地域の有機農産物を使い、再生可能エネルギーで動く施設を使い、認証を受けた製品を選ぶ。その積み重ねが、サステナブルな旅の基盤をつくる。

グリーン購入法の特定調達品目は、「選ぶ基準」の羅針盤だ。国が示す288品目の基準は、企業や観光事業者が「何を選べばいいかわからない」という迷いを解消する出発点でもある。

制度を知り、活用し、そして旅の現場に落とし込む。それが、サステナブルな事業者としての第一歩になるかもしれない。

参考文献

[1]環境物品等の調達の推進に関する基本方針

[2]グリーン購入について | 環境省

[3]【環境省】グリーン購入法基本方針の変更を閣議決定 | グリーン購入ネットワーク

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