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探究学習のテーマはどう決める?選び方や面白いテーマにする考え方を解説

2026 5/29
リジェネラティブツーリズム
SDGs サステナブルツーリズム 持続可能な観光 探究学習
2026-6-11
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探究学習のテーマがなかなか決まらず、「何を選べばよいのだろう」と悩む人は少なくありません。それは「最初から完璧なテーマを決めなければ」と身構えてしまうからです。

探究学習の本質は、答えのある問題を探すことではなく、身近な関心から自分で問いを立てて深めていく過程にあります。まずは小さな疑問を出発点にして、調べられるレベルへと少しずつ具体化していきましょう。

本記事では、探究学習テーマの見つけ方や選び方、面白いテーマにするための考え方を解説します。

目次

探究学習とは?テーマ選びが重要な理由

探究学習とは、問いを立て、情報を集めて整理・分析し、自分の考えをまとめて表現する学びです。文部科学省は、探究的な学習の過程として「課題の設定」「情報の収集」「整理・分析」「まとめ・表現」という4つのステップを示しています。[1]

探究学習で大切なのは、調べることだけではありません。「なぜだろう」「どうすればよいのだろう」と問いを立て、自分なりに考えることが求められます。

高等学校の学習指導要領(平成30年告示)でも、実社会や実生活と自己との関わりから問いを見いだし、自分で課題を立てることの重要性が示されています。[2]

テーマ選びは探究学習の出発点となるため、特に重要なプロセスです。テーマ選びを間違えてしまうと、学びが深まらない可能性があるので、慎重に行いましょう。

探究学習のテーマを見つける5つの切り口

探究学習テーマは、特別な知識がないと見つからないものではありません。日常生活、社会課題、地域、国際問題、進路に関わる分野など、身近なところに多くのヒントがあります。ここでは、テーマを考えるときの主な5つの切り口を紹介します。

身近な生活の疑問から考える

探究学習テーマは、毎日の生活の中にある疑問からも見つけられます。たとえば、睡眠、食事、スマホ、SNS、勉強法、部活動、友人関係などです。

身近なテーマは、自分ごととして考えやすい点が魅力です。学校内でアンケートを取ったり、自分の生活を記録したりしながら調べることもできます。

たとえば「高校生の睡眠時間は集中力にどのような影響を与えるのか」とすれば、生活と学習を結びつけた探究になります。

このように、日常の疑問でも、データや調査と結びつけることで深い探究テーマに発展することが可能です。

社会課題・SDGsとのつながりから考える

社会課題やSDGsから考える方法もあります。食品ロス、環境問題、貧困、防災、ジェンダー、福祉などは、探究学習テーマとして取り扱われることの多い分野です。

SDGs(持続可能な開発目標)とは、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。17の目標・169のターゲット・231の指標で構成されています。[3]

ただし、「SDGs」や「環境問題」のままでは範囲が広すぎます。学校、家庭、地域など、自分が調べられる範囲にしぼることが大切です。

たとえば「家庭で食品ロスを減らすにはどうすればよいか」と考えると、調査や提案につなげやすくなります。

地域の課題や変化から考える

地域をテーマにすると、実際に現地へ足を運び、リアルな現状に触れながら探究を進めやすくなります。また商店街、観光、防災、空き家、交通、伝統文化など、題材が豊富な点もメリットです。

地域の探究では、身近な場所を新しい目で見ることが大切です。いつも通る道や駅前の変化にも、課題や気づきが隠れているかもしれません。

たとえば「若い世代に地域の商店街を訪れてもらうためには何が必要か」と考えると、普段とは違った視点で商店街が見えるようになります。

国際・グローバルな視点から考える

国際・グローバルな視点から探究学習のテーマを考える方法もあります。海外の教育、多文化共生、観光、フェアトレード、国際協力などが具体的な例です。

グローバルなテーマでは、世界の問題を遠い話で終わらせないことが大切です。日本の生活や学校、地域とどう関わるかを考えると、自分ごととして捉えやすくなります。

たとえば「日本の学校と海外の学校では、学び方にどのような違いがあるのか」とすれば、普段の学校生活と比較しながら考察できます。

関心のある専門分野から考える

医療、心理、教育、AI、ロボット、再生可能エネルギーなど関心のある専門分野からテーマを考えるのもおすすめです。

ただし、専門性が高い分野は調査が難しい場合もあるので自分でも調査・考察できる範囲にしぼりましょう。

たとえば「SNSの利用時間は高校生の気分に影響するのか」とすれば、心理やテクノロジーと生活をつなげたテーマになります。

無理に専門的な分野を選ぶ必要はありませんが、関心のある分野がある場合は、こうしたテーマを選ぶと深い学習につながりやすくなります。

探究学習のテーマを決める5つの手順

探究学習のテーマは、思いつきだけで決めるよりも、基本的な手順を守ったほうが進めやすくなります。大切なのは、興味を出発点にしながら、調べられる問いへ変えていくことです。ここでは、テーマ決めの流れを5つの手順に分けて紹介します。

  1. 自分の興味・関心を書き出す
  2. 身近な疑問に変える
  3. 調べられる問いにする
  4. 情報収集や調査の方法を考える
  5. 発表・レポートにまとめやすい形に整える

1. 自分の興味・関心を書き出す

まずは、自分が気になることを自由に書き出します。好きな教科、部活動、ニュース、日常の不満、将来の進路など、どのような内容でもかまいません。

最初から完璧な探究学習テーマにしようとすると、手が止まりやすくなります。まずは「なぜ気になるのか」を考えることが大切です。

たとえば、SNSが気になるなら「なぜ毎日見てしまうのか」、食に関心があるなら「なぜ食べ残しが出るのか」と広げられます。また紙に書き出すなど、手を動かしながら考えるとよりアイデアが出やすくなります。

2. 身近な疑問に変える

次に、書き出した興味を身近な疑問に変えていきましょう。テーマは、自分の生活とつながるほど調べやすくなるものです。

たとえば「睡眠」に関心がある場合、「高校生の睡眠時間は授業中の集中力に関係するのか」と考えられます。「環境」に関心があるなら、「学校でごみを減らすには何が必要か」という問いにもできます。

このとき、テーマの範囲を具体的にしぼることが大切です。対象を「高校生」「学校」「地域」などにしぼると、調査や分析につなげやすくなります。

3. 調べられる問いにする

探究学習テーマは、すぐに答えが出るものより、考えを深められる問いにすることが大切です。「〇〇とは何か」だけでは、調べ学習で終わってしまいます。

たとえば「食品ロスとは何か」よりも、「家庭で食品ロスを減らすには、どのような工夫が効果的か」の方が探究に向いています。

問いを作るときは、「なぜ」「どうすれば」「どのような違いがあるか」といった視点を加えてみましょう。答えが一つに決まらない問いほど、自分なりの考察を加えやすくなります。

4. 情報収集や調査の方法を考える

テーマを決めるときは、どのように調べるかも考えておきましょう。情報が集められないテーマは、途中で進めにくくなるためです。

調査方法には、本やWebサイトで調べる以外に、アンケート、インタビュー、観察、実験などがあります。学校内でできる調査は、取り組みやすくおすすめです。

たとえば「高校生のスマホ利用と学習時間」を調べるなら、クラスでアンケートを取る方法があります。自分で調査・分析できる形にすると、説得力のある探究になります。

5. 発表・レポートにまとめやすい形に整える

最後に、発表やレポートにまとめやすい形へ整えます。探究学習では、調べた内容を整理し、自分の考えとして伝えることが大切です。

テーマを決めたら、「背景」「問い」「調査方法」「結果」「考察」「提案」の流れで説明できるか確認しましょう。文部科学省の学習指導要領解説では、探究的な学習の過程として「課題の設定→情報の収集→整理・分析→まとめ・表現」の流れが重視されています。[4]

たとえば「学校でごみを減らすにはどうすればよいか」というテーマなら、現状、原因、調査結果、改善案の順にまとめると、重要なポイントや考察が伝わりやすくなります。

面白い探究学習テーマにするコツ

面白い探究学習テーマとは、珍しい題材を選ぶことだけではありません。自分の経験や進路とつなげたり、比較できる形にしたりすると、よくあるテーマでも深みが出ます。ここでは、テーマを面白くする考え方を紹介します。

自分の経験や進路と結びつける

自分の経験や進路と結びつけると、面白い探究学習のテーマになりやすいです。自分に関係があるテーマほど、興味や関心が強くなり、深い調査や問いにつながるためです。

たとえば、看護や医療に関心がある人なら、健康管理や睡眠、ストレスをテーマにできます。教育に興味がある人なら、勉強法や授業の受け方を探究するのもよいでしょう。

比較できるテーマにする

比較できるテーマは、違いが見えやすいため、探究の面白さが生まれやすくなります。何かと何かを比べることで、「なぜ差が出たのか」「どの条件が影響しているのか」と考えを広げやすくなるためです。

たとえば、「朝型と夜型では学習効率に違いがあるのか」「紙の本と電子書籍では理解度に差があるのか」などが考えられます。地域や国、年代、方法を比べるのもよいでしょう。

探究学習テーマに迷ったときは、「何と何を比べられるか」を考えてみるのも一つの方法です。

調査や提案につながる問いにする

面白いテーマにするには、調べたあとに自分なりの考察や提案ができる形にすることも大切です。単に知識をまとめるだけでなく、「どうすれば改善できるか」「どの方法が効果的か」まで考えられると、探究として深まりやすくなります。

たとえば「ごみ問題について調べる」だけではなく、「学校でごみを減らすには、どのような呼びかけが効果的か」とすれば、アンケートや実践にもつなげられます。

発表やレポートでも自分の考えを示しやすくなり、結果的に面白い探究学習になる可能性が高いです。

探究学習のテーマに関するよくある質問(FAQ)

探究学習のテーマを考えるときは、進め方や決め方に迷うこともあります。ここでは、よくある質問に答えます。テーマ選びで手が止まったときの参考にしてください。

探究学習全体の4つのステップは何ですか?

探究学習は、「課題の設定」「情報の収集」「整理・分析」「まとめ・表現」の4つの流れで進めます。

テーマ選びは、最初の「課題の設定」にあたる重要な段階です。ここで問いがはっきりしていると、その後の調査や発表も進めやすくなります。

探究学習のテーマが決まらないときはどうすればいいですか?

テーマが決まらないときは、まず興味のあることや身近な疑問を書き出しましょう。そのうえで、「なぜ」「どうすれば」と問いの形に変えます。

いきなり大きなテーマを選ぶ必要はありません。学校生活や地域、日常の困りごとから考えると、自分に合う探究学習のテーマを見つけやすくなります。

グローバル探究のテーマの具体例は何がありますか?

グローバル探究では、海外の教育・多文化共生・フェアトレード・国際協力・観光・環境問題などがテーマになります。たとえばSDGsで掲げられている目標やターゲットは、探究学習テーマとして活用できます。

他の具体例としては、「日本と海外の学校生活にはどのような違いがあるか」「地域で外国人住民と共に暮らすには何が必要か」などです。多文化共生については、自治体国際化協会(CLAIR)が多文化共生ポータルサイトで国の政策・法令をまとめているので参考にしてください。[5]

探究学習のテーマは身近な疑問から見つけよう

探究学習のテーマは、最初から難しい社会課題を選ぶ必要はありません。自分の興味や身近な疑問から考えることで、無理なく取り組めるテーマを見つけやすくなります。

テーマが決まらないときは、広い分野をそのまま扱うのではなく、「なぜ」「どうすれば」と問いの形にしぼることが大切です。さらに、自分で調査できるか、発表にまとめやすいかも確認しましょう。

面白い探究学習テーマにするには、自分の経験や進路、比較できる視点と結びつけることがポイントです。まずは身近な疑問を出発点に、自分らしい探究学習のテーマを見つけましょう。

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参考文献
[1] 課題の設定 情報の収集 まとめ・表現 整理・分析

[2] 学習指導要領(平成 30 年告示) – 高等学校

[3] 持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けて日本が果たす役割

[4] 総合的な学習(探究)の時間:文部科学省

[5] 国の情報・法令|多文化共生ポータルサイト

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