未来の移動手段が現実に!空飛ぶクルマ、全国で実証実験加速

次世代のモビリティとして注目される「空飛ぶクルマ」の実用化が、全国各地で本格化しています。特に観光振興や交通の課題を抱える地域では、新たな移動手段としての期待が高まっています。
九州旅客鉄道株式会社(JR九州)と株式会社SkyDriveは2025年2月6日、大分県と「空飛ぶクルマ」の活用による地域発展および地域課題の解決に向けた包括連携協定を締結しました。SkyDriveは、国内で空飛ぶクルマの開発をリードする企業であり、安全で環境負荷の少ない次世代モビリティの実現を目指しています。同社は2025年の大阪・関西万博での空飛ぶクルマの運航を計画しており、その技術やノウハウを今回のプロジェクトにも応用します。
大分県は観光資源が豊富な一方、公共交通機関の利便性向上が求められている地域でもあります。空飛ぶクルマの導入により、観光地間の移動時間を短縮し、アクセス向上を図ることが期待されています。
特に、大分空港と別府・湯布院といった観光地を結ぶルートの開設が検討されており、観光客の利便性を大幅に向上させる可能性があります。また、山間部や交通インフラの整備が難しい地域への移動手段としての活用も視野に入れられています。
関東・東北地方でも導入の動き
一方、JR東日本は、岩手県の小岩井農場で2026年春に開業予定の「AZUMA FARM KOIWAI」において、空飛ぶクルマの活用を検討しています。小岩井農場は観光地として多くの来場者を迎えるものの、最寄りの交通機関からのアクセスが課題となっていました。空飛ぶクルマを導入することで、周辺地域からの移動をよりスムーズにし、観光促進につなげる狙いがあります。
また、千葉県では、都市部と観光地を結ぶ空飛ぶクルマの実証実験が進められています。特に、成田空港周辺では、新たな移動手段としての可能性が模索されており、空港から都心部や近隣の観光地へ短時間で移動できる交通インフラの整備が検討されています。
「空飛ぶクルマ」は、未来のモビリティとして世界各国で開発が進められています。特に日本では、都市部と地方の交通格差の解消や観光促進の新たな手段として、政府も規制緩和やインフラ整備を進めており、地方自治体や企業と連携しながら実証実験を重ねています。今後は観光分野だけでなく、災害発生時の迅速な物資輸送や医療支援など、社会課題の解決にも寄与する可能性があります。
これらのプロジェクトは、地域社会と企業が連携し、持続可能な発展を追求するモデルケースとして注目されています。空飛ぶクルマの導入が、今後各地でどのように展開されるのか、注目が集まっています。
参考文献
https://skydrive2020.com/archives/61316
https://www.sumitomocorp.com/ja/jp/news/topics/2021/group/20211207