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「Unseen Tours」— ホームレスがガイドするロンドン発の社会派ツアーで“本物の街”を体験しよう

2025 9/01
リジェネラティブツーリズム
サステナブルツーリズム 持続可能な観光
2025-9-3
画像出典:Unseen Tours

ロンドン観光といえば、ビッグ・ベンやバッキンガム宮殿などの有名スポットを思い浮かべる人が多いでしょう。

しかし、本当のロンドンを知るには、ガイドブックには載っていない“見えない街”を歩く体験が欠かせません。

「Unseen Tours(アンシーン・ツアーズ)」は、ホームレスや元ホームレスの人々がガイドを務めることで、社会的課題と地域のリアルな物語を伝える画期的な観光ツアーです。

この記事では、「Unseen Tours」の仕組み、参加者の声、社会的意義、そして注目される理由について詳しくご紹介します。

目次

Unseen Toursとは?

Unseen Tours(アンシーン・ツアーズ)は、ロンドンを拠点とする社会的企業で、ユニークなウォーキングツアーを提供しています。2010年の設立以来、30,000人以上のゲストを迎え、28人以上のガイドが参加してきました。[1] 

観光と社会貢献を結びつけた取り組みは、旅行者にとって新たな視点を得られる機会であり、ガイドにとっては自立への一歩となっています。

ホームレス経験者がロンドンを案内する

Unseen Toursでは、かつてホームレスとしてこの街で暮らしていた人々がガイドを務め、彼ら自身の視点からロンドンの姿を案内してくれます。

ガイドのベンは、再開発の進むキングス・クロスと歴史の香り漂うクラーケンウェルを案内し、都市の変化と人々の営みを紐解きます。[2]

アンは、ウェストミンスターの歴史とともに、女性ホームレスとしての自身の体験を演劇的に表現し、見えづらい現実を共有します。[3]

ステファンは、カナリー・ワーフの近代的な街並みに残る港湾地区の歴史と、自身の経験を重ねながら、過去と現在をつなぐ物語を語ります。[4]

こうしたガイドたちは、観光客が普段は見逃してしまうような風景や歴史、人間ドラマを紡ぎながら、訪れる人々に深い気づきを与えてくれます。

これはありきたりなガイドツアーではなく、人と街の記憶をたどる特別な旅です。

社会的インパクトを重視した非営利ツアー

Unseen Toursは、営利を追求する一般的な観光ビジネスとは一線を画し、地域社会への貢献を目的とした非営利型の組織として運営されています。[5]

活動を通じて、ガイドとなる人々に安定した収入や仕事の経験を提供し、社会とのつながりを再構築する場をつくっています。

ガイドには研修やサポート体制も整っており、安心してツアーに取り組める環境が整っています。

また、ツアーの収益はガイドの生活支援や、社会的に弱い立場にある人々への支援に役立てられています。

この取り組みは、旅行を通じて新しい価値観と出会う体験を提供するだけでなく、ガイド自身の人生の再出発を後押しするものでもあります。

参加者にとっても、普段の観光では得られない学びや感動があり、「旅が誰かの力になる」ことを実感できる貴重な機会です。

なぜ選ばれる?Unseen Toursの評判と信頼性

こうした取り組みが、参加者にどのように受け止められているのか。実際の評判や実績を通して、その魅力をさらに掘り下げてみましょう。

他にはない“気づき”を得られる旅

Unseen Toursに参加した人々からは、「こんな視点でロンドンを見たのは初めて」「観光以上の価値があった」といった高評価が数多く寄せられています。[6]

実際のレビューサイトでは、5段階中4.8という非常に高い評価を記録しており、リピーターも少なくありません。

ある参加者は「美しい建築や歴史だけでなく、その裏側で暮らす人々の物語を知ることで、ロンドンという街の見方が変わった」とコメント。

別のレビューでは、「観光地を巡るだけでは得られない、“気づき”と“共感”を得る旅だった」と語られています。

このツアーは、ただ歩くだけではありません。ガイド自身の言葉で語られる人生のストーリーや、街とともに生きてきた視点が加わることで、参加者は“誰かの人生を追体験するような感覚”が得られるのです。

口コミを読んだ人の多くが、「これは普通の観光ではない」と感じ、Unseen Toursに強く惹かれるのも納得できるでしょう。

メディア・受賞歴が裏付ける信頼性

Unseen Toursは、その社会的意義と革新的な取り組みから、国内外のメディアでも多数取り上げられています。[7]

たとえば、Reuters(ロイター通信)では「元ホームレスによる街歩きツアー」として取り上げられ、ガイドたちの姿に焦点が当てられました。

さらに、英国BBCやなどでも紹介され、その活動の広がりとインパクトが評価されています。

また、Unseen Toursは数々の社会起業家アワードを受賞しており、「持続可能な観光」「包摂的な社会づくり」をテーマにしたプログラムでもたびたび表彰対象となっています。[8]

こうした実績は、初めて参加を検討する人にとっても、安心感と信頼につながる要素となっています。

他では味わえない体験と社会貢献性、そしてメディアや受賞歴に裏付けられた信頼。Unseen Toursが選ばれ続けているのは、そうした要素が高いレベルで融合しているからにほかなりません。

Unseen Toursのツアー内容と参加方法

実際のツアー内容や申し込み方法、そしてその社会的意義についてご紹介します。

ロンドンを舞台にした複数のルートとツアー形式

Unseen Toursでは、ロンドンのさまざまなエリアを舞台に、個性豊かなウォーキングツアーが提供されています。

たとえば、再開発が進むキングス・クロス、観光名所が集中するウェストミンスター、そして摩天楼がそびえるカナリー・ワーフなど、都市の表と裏を行き来するツアーがそろっています。

ツアー名内容
歴史の交差点を歩く「キングス・クロスからクラーケンウェル」(ガイド:ベン)再開発でモダンな街並みに変貌したキングス・クロスから、反体制の歴史が息づくクラーケンウェルへ。

文学・映画・料理など多彩なバックグラウンドを持つガイドのベンが案内するこのツアーでは、ヴィクトリア時代の鉄道遺産と現代資本主義の象徴が交差する景観の中に、移り変わる市民生活のリアルを読み取っていきます。
政治的運動や隠された歴史を丁寧に掘り起こしながら、静かな路地や広場を巡る2時間の旅。

まさに「見えないロンドン」が浮かび上がる知的探訪です。[2] 
声なき英雄たちをたどる「ウェストミンスター」(ガイド:アン)有名観光地のイメージが強いウェストミンスターも、アンの目線で歩けばまったく違う物語が見えてきます。

ビッグ・ベンや国会議事堂、パーラメント・スクエアといった歴史的建造物に加え、フローレンス・ナイチンゲールやメアリー・シーコールなど、医療と社会改革に尽力した女性たちの足跡もたどります。

俳優でもあるアンは、ツアーの途中で自らのホームレス体験を演劇的に表現。社会福祉や公共空間のあり方についても問いかける、心に響く都市散策です。[3]
帝国と不平等の影を巡る「カナリー・ワーフ」(ガイド:ステファン)ロンドンのビジネス街として知られるカナリー・ワーフとウエスト・インディア・キーには、かつて大英帝国の富を支えた貿易・労働・階級の歴史が隠れています。

ガイドのステファンは、自閉スペクトラムの当事者であり、ホームレス状態も経験した立場から、このエリアに残る植民地支配と奴隷貿易の痕跡、労働者と上層階級の居住区の対比、そして「見えないホームレス」の現実について案内してくれます。

現代の高層ビル群の足元に広がる無言の歴史に目を向けられる社会的視点を深めるツアーです。[4]

これらのツアーは、ガイド自身の人生経験を色濃く反映しており、ただの観光では得られないリアルで多層的なロンドンの姿を体感できるのが魅力です。

社会的な視点や歴史、文化、個人のストーリーが織り込まれたルートの数々は、参加者に新しい問いや視野をもたらしてくれます。

参加費が支援に直結。社会貢献としての旅行

Unseen Toursのもうひとつの大きな特徴は、ツアーに参加すること自体が社会貢献につながるという点です。

ツアー収益の60%はガイドに直接支払われ、残りは運営費や新たなガイドの研修に充てられ、持続可能な仕組みが構築されています。

ガイドは定期的にトレーニングやサポートを受けながら活動を続けており、ツアーに参加することでその継続的な支援の一部を担えます。

これは単なる寄付ではなく、“経験を通じた支援”という持続可能なスタイルとして、多くの旅行者に選ばれています。

また、Unseen Toursは「社会的企業(Social Enterprise)」としての評価も高く、旅行者が“どこにお金を払うか”という観点から旅の価値を見直すきっかけにもなっています。

旅行の楽しさと社会貢献を両立できるこのツアーは、「自分の行動が社会にどう影響するか」を考える新しい旅のあり方として、静かに、しかし着実に広がりを見せています。

Unseen Toursの申し込み方法と支援方法

Unseen Toursへの参加は、公式ウェブサイトから簡単に申し込めます。日程と場所を選び、参加人数を入力するだけで予約は完了。ツアーの多くは少人数制のため、早めの予約がおすすめです。

各ツアーには詳細なガイド紹介とルート説明が記載されており、自分の興味に合った体験が選べます。

概要例:ロンドン・ブリッジを歩く、デイビッドのツアー [9]

項目内容
ガイドデイビッド
所要時間約2時間
開催日月曜 14:00–16:00、18:00–20:00/火曜 18:00–20:00/木曜 14:00–16:00/日曜 14:00–16:00
集合場所London Bridge 駅前「Shipwrights Arms」パブ(88 Tooley Street, SE1 2TF)
解散場所Red Cross Garden(50 Redcross Way, SE1 1HA)
参加費£18 + £1.85予約手数料(収益の60%がガイドへ)
対応事項ペット同伴可、バリアフリー対応、事前予約制
見どころツアーのスタート地点は、ロンドン・ブリッジ駅すぐそばの青いパブ「The Shipwrights Arms」。

そこから始まるのは、観光ルートから少し外れた、まるで迷路のような裏道の探検です。

道中には、世界的に有名なバラ・マーケット(フードマーケット)や、ロンドン屈指のゴシック建築であるサザーク大聖堂、中世の牢獄跡、さらにはクロスボーンズ墓地といった、貧困と排除の歴史が刻まれた場所が点在。

古代の騎士の逸話から、幽霊や犯罪、さらには闘犬の物語まで、聞けば聞くほど、ロンドンという都市が持つ重層的な物語に引き込まれていきます。

また、ツアーを体験するだけでなく、「ギフトカード」という形での支援も可能です。[10]

これは、友人や家族へのプレゼントとして購入できるもので、体験を通して社会貢献にもつながる、心のこもったギフトとして注目されています。

さらに、Unseen Toursは口コミによる支援も非常に重要としています。[11] ツアー参加後にSNSやレビューサイトで感想を共有することで、活動の輪を広げる一助となります。「Unseen Tours 感想」などのキーワードで検索される機会が増えれば、それ自体が新たな支援となるのです。

法人や教育機関向けの取り組みも整っています。[12] [13]

たとえば、企業のCSR活動の一環としての団体ツアーや、学校のSDGs教育のフィールドワークとしてUnseen Toursを活用する事例も増加中です。

ガイドの体験を通じて多様性・共生社会について考える機会を提供できるため、教育的価値も非常に高いと評価されています。

参加や支援の方法はシンプルですが、そのインパクトは大きく、社会的にも意義のあるアクションになります。まずはひとつのツアーに参加してみることが、支援の第一歩になるかもしれません。

Unseen Toursで“見えないロンドン”を体験しよう

Unseen Toursは、元ホームレスらがガイドを務め、彼ら自身の視点で街の“見えない一面”を案内する社会貢献型のツアーです。観光を通じて社会課題に触れ、共感を深められる新しい旅の形といえます。

ガイドの語りから浮かび上がるロンドンの姿は、ガイドブックにはないリアルに満ちており、旅の体験をより豊かにしてくれるでしょう。

「観光しながら支援する」という選択肢が、今後ますます求められる中、Unseen Toursはその先駆けとして注目されています。気づかなかった視点に出会いたいなら、このツアーはその絶好の入り口になるはずです。

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参考文献

[1]Our Impact – Unseen Tours

[2]King’s Cross to Clerkenwell with Ben – Unseen Tours

[3]Westminster with Anne – Unseen Tours

[4]Canary Wharf with Stefan – Unseen Tours

[5]Our Impact – Unseen Tours

[6]Book now – Unseen Tours

[7]Media – Unseen Tours

[8]Travel winner 2013: Unseen Tours | Observer Ethical Awards | The Guardian

[9]London Bridge with David – Unseen Tours

[10]Gift Cards that create positive impact – Unseen Tours

[11]Ways to Support Us – Unseen Tours

[12]Team Building – Unseen Tours

[13]School Groups – Unseen Tours




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