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砂漠地帯に太陽光発電パネルの清掃ロボット|未来機械の事例

2024 7/24
環境(水、森林、海洋、エネルギー資源)
エネルギー資源 企業事例 脱炭素
2022-2-12024-7-24
砂漠地帯の太陽光パネルの課題解決!株式会社未来機械

気候変動による異常気象が多発しており、地球温暖化の1番の要因だと言われている二酸化炭素の削減に向けて、世界中で脱炭素の動きが加速しています。中でも、世界全体で排出される温室効果ガスのうち、25%と最も多くの割合を占めているエネルギー産業は、再生可能エネルギーへの転換といった大きな変化が起こっています。世界全体で見ると、まだまだ化石燃料による発電が多いですが、再生可能エネルギーの割合は年々増加傾向にあります。

再生可能エネルギー
引用:再生可能エネルギー

また、2020年の世界全体での再生可能エネルギーの割合は水力発電が最も多い43%、次に26%の風力と太陽光が続いていますが、太陽光は主要国での導入が進んだことで一気に割合が増加しました。

目次

アジアの太陽光エネルギー

ではなぜ、太陽光エネルギーの割合が増加しているのでしょうか?その理由は、化石燃料と比較しても安価にエネルギーを生産できるからです。IRENAが発表した「2019年の再生可能エネルギー発電コスト」によると、太陽光の発電コストは2010年から2019年にかけて82%減少したそうです。

インドの太陽光発電
インド西部ラジャスタン州の太陽光発電所

お隣りの国、中国では2060年までにカーボンニュートラルを目指すとしており、内モンゴル自治区の砂漠地帯に見渡す限りの太陽光パネルを設置。それらを積極的に海外へ輸出し建設も行っています。

また、インドでも脱炭素を目指して同様の動きが加速しています。インド西部ラジャスタン州の砂漠にも約1000万枚の太陽光パネルが設置されており、今後増加する人口に対応するためにも、発電量を増やしていくそう。2070年には温室効果ガスの排出0を宣言しています。

中東のアラブ首長国連邦でも

Mohammed bin Rashid Al Maktoum Solar Park
Mohammed bin Rashid Al Maktoum Solar Park

ドバイといえば、世界一高い建物があるなど、高層ビルが立ち並ぶ近代的な都市を思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、街の中心部から離れると辺り一面砂漠の景色が広がっています。

ドバイ政府は2030年までに25%、2050年までに75%のエネルギーを再生可能エネルギーで賄うというプロジェクトを打ち出しており、214km2の敷地に「ムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム・ソーラーパーク(Mohammed bin Rashid Al Maktoum Solar Park)」を建設しました。

砂漠地帯で起こる課題も

日照時間に恵まれている砂漠地域ですが、雨が降らないことでパネルに砂が付着してしまい、発電効率が下がってしまうといった問題が起きています。発電効率を維持するためには1週間に1度の頻度で清掃する必要がありますが、広大な敷地に敷き詰められた太陽光パネルを一つ一つ手作業で清掃するのは、特に真夏で気温が50度を超えるような状況下では非常に困難であり、人力では現実的ではありません。

株式会社未来機械

これらの課題を解決してくれるのが、本社が香川県高松市にある株式会社未来機械です。

引用:株式会社未来機械

アラブ首長国連邦・ドバイの出力400MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)清掃に必要なコストの削減と作業品質を安定させるため、未来機械の製造する清掃ロボット60台に加えて、複数の企業が開発する清掃ロボットが導入されていました。

しかし、砂漠地域のため砂嵐などによる砂塵の舞い上がりや、50度という高温で過酷な環境下において、故障してしまう機械がほとんどでした。丈夫なものもありますが、重さが50kg以上と4人以上で運ぶ必要があり、作業性には優れていません。また、重すぎるとパネルがたわんでしまうという懸念もありました。

その点、未来機械の清掃ロボットは総重量が36kgなので2人で持ち運ぶことが可能です。軽量かつ重さがかかりにくい構造を採用しています。また、砂を吸引するのではなく、ブラシが掃いて砂をどけるという方法を採用することでバッテリーの持ちをよくしています。

また、水を使用しないという点はとても重要です。中東は水ストレスの高い地域であり、これまでは清掃の際に海水を電気で淡水にしたものを使用していましたが、この清掃ロボットは水を使用しません。

この清掃ロボットは1時間で700枚の太陽光パネルを清掃することができるそうで、人が行う作業はロボットの移動と2時間おきに行うバッテリー交換のみです。そして2021年年末には、2500時間以上の長期間の稼働に成功したと発表されました。

最後に

いかがでしたでしょうか?

再生可能エネルギーは脱炭素に向けて必要な技術かつ利用を拡大していく必要がある一方で、住民や生態系への配慮、そしてメンテナンスなどを含めてまだまだ課題も多く残っています。

しかし、未来機械の清掃ロボットのように工夫を重ねて課題を1つずつ解決していくことで、太陽光発電の利用がさらにしやすくなる世の中になっていくのではないかと思います。

さまざまな国や企業の垣根を越えて、脱炭素社会を目指していきたいですね。

参照:
世界最大の砂漠集中型太陽光発電基地、間もなく稼働開始へ | SciencePortal China
世界で存在感増す再生可能エネルギー | グリーン成長を巡る世界のビジネス動向 – 特集 – 地域・分析レポート – 海外ビジネス情報 – ジェトロ
Mohammed bin Rashid Al Maktoum Solar Park
Renewable capacity highlights
Global electricity generation mix, 2010-2020 – Charts – Data & Statistics – IEA
2070年までに排出ゼロ目指すインド、砂漠一面のソーラーパネル 写真20枚 国際ニュース:AFPBB News
世界最大・コスト最安「ギガソーラー」の全貌が明らかに | 日経クロステック(xTECH)

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