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注目されるジョージアのデジタルノマドビザを実体験

2025 10/18
デジタルノマド
コラム サステナブルツーリズム ジョージア デジタルノマド 持続可能な観光
2025-10-24
ジョージア

ジョージアは、日本を含む95カ国を対象に、ビザなしで365日滞在可能ということを知っているでしょうか?

さらに、2020年8月には「Remotely from Georgia」というデジタルノマド、フリーランス、リモートワーカー、起業家を対象とした政府公認の長期滞在許可を導入し、”デジタルノマドビザ”と呼ばれ、注目を集めています。

実際にはビザ(査証)ではなく、長期滞在許可になりますが、きちんと申請することにより、観光目的ではなく、リモートワーク目的で長期滞在することを国から正式に認めてもらうことができます。

入国時にプログラム承認通知を提示することで審査が簡単になり、延長して滞在が可能になったり、銀行口座を開設しやすいなどのメリットがあります。

そんなジョージアに今年の7月から滞在し、トビリシからスタートし、バトゥミ、クタイシ、ボルジョミと国内を移動し、ノマドワーカーとして生活しています。

約3ヶ月という短い期間のため、申請は行いませんが、実際にジョージアで暮らすように旅をして、仕事もしています。滞在先もホテルではなく、アパートメントと同じようにキッチンが完備されたゲストハウスを借りて、ベルリンと変わらない生活を送っています。

目次

ジョージアとはどんな国?

ジョージアの地図

ジョージアは、東ヨーロッパと西アジアの両方に属し、コーカサス山脈に囲まれた国で、面積は69,700 km2、人口は約370万人、首都はトビリシです。世界でも珍しい独立言語のジョージア語を話し、通貨はラリ、国民の83%はキリスト教の教派のひとつである東方正教会(ジョージア正教会)の信者です。


面積は小さいですが、ワイン発祥の地として知られており、食文化も豊かで、スイスの山に匹敵する山岳風景を誇るジョージアは観光産業が盛んです。黒海沿岸のビーチリゾートとして人気のバトゥミ、高山リゾートのカズベギやグダウリ、温泉保養地のボルジョミ、ツカルトボなど、豊富な自然を活かした観光地が多く、海も山も楽しめます。

バトゥミのビーチ
バトゥミのビーチ

1991年の旧ソ連からの独立以降、ジョージアは長らく経済低迷が続いていましたが、近年は観光業を軸に経済活性化を進めています。加えて、実はIT関連のスタートアップが盛んな国としても注目されています。政府は「Georgia’s Innovation and Technology Agency(GITA)」を設立し、IT企業に対する補助金制度や法人税・所得税の優遇措置を導入。こうした取り組みが、国内のIT産業を後押ししています。

さらに、デジタルノマドやリモートワーカーなど、外貨を持ち込む外国人の長期滞在を積極的に受け入れています。彼らが滞在中に使う宿泊・飲食・交通・コワーキングなどの支出は、短期観光客よりも高い経済効果を生み出すと期待されています。

特に「Virtual Zone Company」として登録すると、IT輸出に関する法人税が免除されるため、海外向けの開発業務を行う企業にとって非常に有利な環境となっています。これまでは、欧州、アメリカ、イスラエルからの投資が活発でしたが、近年は、ロシアによるウクライナ侵攻の影響によって、ロシア人の移住者が急増しました。特に、リモートで仕事のできるITエンジニアやクリエイターが急増しているとのことです。

確かに街の至るところでロシア語が飛び交い、3年前に訪れた時よりロシア人の人口が増えていました。筆者が滞在したアパートメント仕様のゲストハウスにもロシア人が2人住んでおり、どちらもリモートで仕事をしていると聞きました。このゲストハウスには、私と同じように1ヶ月滞在し、他の都市に行ったり、日本に帰ったりを繰り返している日本人女性もいましたが、リモートで経理の仕事をしているとのことです。

デジタルノマドビザの主な特徴とは

デジタルノマドビザとは、具体的にはどのような特徴があり、どんな条件が必要なのでしょうか?主な内容を以下にまとめました。

  1. ビザ不要での入国:95カ国を対象にビザなしで最大365日滞在可能ですが、デジタルノマドビザは、より長期間滞在したい人や現地居住のメリットを享受したい人向けに追加特典があります。
  2. 申請料なし:ビザ申請に費用がかからないため、世界でも最も手軽に取得できるデジタルノマドビザのひとつです。
  3. 税制上の優遇:183日未満の滞在であれば、現地所得税は免除されます。183日を超えると税務上の居住者となり、所得税20%が課されます。しかし、年間所得が155,000ドル以下の個人事業主は、売上に対して1%の税率で済む個人起業家制度も利用可能です。
  4. 滞在期間:最長12か月の滞在が可能で、個別事情に応じて延長も可能です。

但し、デジタルノマドビザを取得するには、以下の条件を満たす必要があります。

  1. 有効なパスポート:滞在予定期間中有効であること
  2. 収入証明:月額2,000ドル(約30万)以上の収入、もしくは24,000ドル(約360万)以上の貯蓄があること。 (*1ドル=150円で計算した場合)
  3. リモートワーク状況:フリーランス、従業員、起業家としてジョージア国外のクライアントや企業向けにリモートで働いていること。雇用や事業活動の証明が必要です。
  4. 健康保険:滞在期間中有効な健康保険の加入証明が必要です。

筆者の暮らすドイツでビザを取得する際に必要な書類や証明に比べると非常に簡単で、しかも、オンラインで申請することが可能な上に、10日営業日以内に承認されるというシステムに驚かされます。デジタルノマドとして生活するメリットは他にもまだまだあります。

1.生活費が安い:トビリシやバトゥミでは月額700~1,000ドル(約105,000円〜150,000円程度で生活することが可能です。(*1ドル=150円で計算した場合)

2.活発なノマドコミュニティ:トビリシとバトゥミはノマド拠点として人気があり、コワーキングスペース、安定したインターネット、活発な交流イベントがあります。

3.税制上のメリット:ジョージアの領域課税制度により、海外収入は課税されません。個人事業主制度により、フリーランスや起業家は大幅な税優遇を受けられます。

4.自然・アウトドア:コーカサス山脈から黒海まで、美しくて豊富な自然を満喫することが可能。ハイキング、スキー、ビーチなど、仕事と余暇のバランスが取りやすいです。

5.居住資格なしで銀行口座開設可能:到着時に銀行口座を開設できるため、現地での資金管理も容易です。

6.183日未満の滞在 → 税務上の居住者とみなされず、所得税免除

7.183日以上の滞在 → 税務上の居住者となり、所得税20%課税

8.個人起業家制度を利用 → 年間所得155,000ドル(約2,325万円)まで1%課税で済みます。

実際にノマドワーカーとして体験した感想

ここまでの内容を見る限り、デジタルノマドビザにはメリットしかないように思えるかもしれません。しかし、物価が安いと感じるのは物価の高い欧米などと比べた場合で、現在の円安の状況ではそこまで安いとは思いません。ただし、地下鉄やバスなどの公共交通機関は非常に安価で、交通用ICカードを利用し、初乗りがわずか1ラリ(約50円)で90分以内であれば乗り換えも自由です。

高層ビルが立ち並ぶバトゥミの中心地
高層ビルが立ち並ぶバトゥミの中心地

ノマドワーカーとして拠点するなら首都のトビリシ一択だと言えます。なぜなら、他都市は圧倒的にインフラが整っておらず、不便なことが多いです。ジョージアで2番目に人口の多いバトゥミもノマドワーカーに人気のようですが、観光地という印象が強く、街の中心地であってもコワーキングスペースやネット環境の整ったカフェは見かけることはありませんでした。

トビリシでは、頻繁に断水が起こり、バトゥミ、ボルジョミでは停電という日本や欧州諸国にいたらあまり経験しないことが日常的に起こります。すぐに復旧するため、そこまで問題ではありませんが、最初は戸惑ってしまいます。また、ノマドワーカーにとって最も重要なネット環境は、滞在先によって差があるため、事前に確認することをおすすめします。

観光地にある飲食店やショップ以外では、英語はあまり通じません。ゲストハウス、スーパーや市場、地元住民が利用する施設などでは、必然的にジョージア語かロシア語が必要になってきます。

トビリシは、一流ホテル内にコワーキングスペースが併設されていたり、広々したラウンジやカフェを利用することができます。ネット環境が整っているのはもちろん、スタイリッシュで居心地が良く。利用者も国際色豊かです。

ツーリストからも絶大な人気を誇るホステル「Fabrika」は、一階の広々したラウンジを一般にも開放しており、ラップトップで作業している人、ミーティングをしている人が多く、常に混み合っています。長時間利用することは可能ですが、作業できるスペースは限られており、飲食をする人が優遇されるので注意が必要です。

Fabrikaのラウンジ兼コワーキングスペース

今回の経験から、ベルリンのようにインターナショナルな催しが開催されたり、ジョージアのローカルカルチャーに興味を持つ媒体がないと取材ができないため、私のような仕事は長期滞在することは難しいと感じました。ただ、気候も良く、治安も良く、食の質も高いため、何度も訪れたくなる国であることは間違いありません。




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