ヴァージン・ヴォヤージュが目指す、海への誓いと持続可能な船旅

2025-7-10

ヴァージン・グループの創設者・リチャード・ブランソン氏の信念である「海以上に尊いものはない。私たちは海を守り、模範を示す責任を負っている。真の成功は持続可能性を犠牲にしない」。この言葉を指針に、ヴァージン・ヴォヤージュは単なる豪華クルーズを提供するだけでなく、その事業活動の根幹に持続可能性を据え、世界をより良い場所へと変革することを目指しています。

全てに「大きな変革」を

ヴァージン・ヴォヤージュが掲げるミッションは、乗船するゲスト（セーラー）、地球の海洋環境、寄港地の地域社会、そして大切なクルーやパートナー企業に至るまで、関わる全ての人々にとって「海にまつわる壮大な変革」を創出すること。この揺るぎないビジョンが、彼らのあらゆる意思決定と日々の運営を導いています。

2024年インパクトレポートに見る行動力

ヴァージン・ヴォヤージュの2024年インパクトレポートでは、同社が持続可能な船旅の実現に向けて取り組んでいる施策が詳しく報告されています。

海洋生態系の未来のために航海中の環境配慮

ヴァージン・ヴォヤージュは、海洋環境の保護を最優先事項と取り組みを行なっています。

環境負荷の削減
海洋保護活動への貢献
気候行動計画」の策定

船舶から排出される二酸化炭素、エネルギー消費、廃棄物、そして水の使用量を継続的に削減するための努力を重ねています。

また、非営利団体との連携を通じて海洋に関する教育を推進し、その保護活動に積極的に参加することで、次世代が豊かな海洋環境を享受できるよう尽力しています。

具体的な目標と実行可能な計画を盛り込んだ「気候行動計画」を策定し、持続可能な未来への道筋を示しています。

環境に配慮した旅の実現

ヴァージン・ヴォヤージュのクルーズ船は、環境への深い配慮と革新的な技術が融合した設計が特徴です。具体的には下記の取り組みを行っています。

先進的な技術の導入とスマートなデザイン
- 船舶エンジンの廃熱をクリーンなエネルギーへと変換するシステムを開発・導入
- 廃水を飲料水レベルまで浄化する画期的なシステムを採用
- 色付きの窓、省エネルギー型LED照明、室内センサーなど、エネルギー消費を抑制し、炭素排出量を削減するための工夫
環境に優しい消費の促進
- 女性のエンパワーメントを目指す事に寄与する、ハンモックの販売
- 海洋プラスチックを再利用したサングラスの提供
- サンゴ礁に安全な日焼け止めの提供など、人々と地球に良い影響をもたらす製品を厳選
- ストロー、ペットボトル、買い物袋、食品包装材、マドラー、テイクアウトカップなど、不必要な使い捨てプラスチックは船内から完全に撤廃
「考えられた」食の提供
- ビュッフェ形式を廃止し、食品廃棄物の削減に貢献
- 持続可能な方法で調達されたシーフードや、フェアトレードのコーヒーを提供するなど、責任ある食材の選択を推進

ヴァージン・ヴォヤージュの主なサステナビリティ戦略

ヴァージン・ヴォヤージュは、以下の主要な戦略を通じて、持続可能なクルーズ体験を提供しています。

ネットゼロの未来へ向けた具体的なステップ
- 燃費効率とスマートなデザインの徹底
- 船舶の設計段階から、燃料消費を最小限に抑え、環境負荷を低減する革新的なデザインと技術を導入
- 資源の有効活用と廃棄物の削減 廃棄物の徹底的な削減と資源の再利用を追求し、循環型経済への貢献を目指す
海洋保護への積極的な関与
- 海洋生態系への配慮: 海洋環境への影響を最小限に抑えるための技術開発や導入、さらには海洋保護団体との協力関係を積極的に構築
目的意識に基づいた製品とサービスの提供
- 倫理的なサプライチェーン: 環境と社会に配慮した製品やサービスの調達を優先し、サプライチェーン全体での持続可能性を確保
厳選された食品と飲料の提供:
- 持続可能な食料調達: 地元の食材や持続可能な漁業で獲られたシーフード、フェアトレードのコーヒーなど、環境と社会に配慮した食品・飲料を提供することで、食料システムの変革にも貢献

地域社会との共生：責任ある観光の実践

ヴァージン・ヴォヤージュは、寄港する地域社会との共生を重視し、責任ある観光の実践に積極的に取り組んでいます。同社は単なる通過型の観光ではなく、地域の文化・人々とのつながりを大切にした、持続可能で相互利益のある交流を目指しています。特に寄港地においては、現地の起業家や小規模なツアーオペレーターとの協力関係を築くことで、地域に根ざした観光体験を創出しています。これにより、乗船客には「本物」の文化や暮らしを感じられる心に残る体験を提供し、同時に地域経済にも新たな雇用や収益機会をもたらしています。

たとえば、地元のガイドによる文化ツアー、工芸体験、農家との交流イベントなどを通じて、クルーズ観光の恩恵が地域全体に分配される仕組みを構築。これらのプログラムは、持続可能性やインクルーシブな価値観を基盤に設計されており、観光による負荷を最小限に抑えつつ、地域の誇りと自立性を高めることを目指しています。また、現地パートナーとの連携に際しては、公正な取引条件や長期的な関係構築を重視し、観光による「搾取」ではなく、「共創」の関係を築くことに注力しています。

このように、ヴァージン・ヴォヤージュは「訪れる人」「受け入れる人」双方にとって有意義で、環境・文化・経済の持続可能性を支えるクルーズモデルの実現に向けて取り組んでいます。