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東京2025デフリンピック|障がい者スポーツの未来と社会的意義

2025 5/28
サステナブルツーリズム
サステナブルツーリズム 持続可能な観光
2025-5-29
オリンピックのスタジアム

デフリンピックは、聴覚障がい者が世界中から集い競い合う、歴史ある国際スポーツ大会です。2025年、日本初開催となるこの機会は、観光やスポーツを通じた地域活性化、誰もが参加しやすい環境整備、多様性を尊重する社会づくりを推進する好機でもあります。

本記事では、デフリンピックの概要を紹介するとともに、創設100周年という記念すべき大会が、共生社会の実現にどのような意義をもたらすのか、私たちにできることは何か、一緒に考えていきましょう。

目次

東京デフリンピックとは?

オリンピックのスタジアム

東京2025デフリンピックは、「きこえない・きこえにくい」人たちのための国際スポーツ大会です。オリンピックやパラリンピックと同様に4年に1度開催され、2025年に日本で初めて実施されます。[1][2]

「デフ(Deaf)」は英語で「耳がきこえない」という意味で、世界中から多くのデフアスリートが集まり、スポーツを通じて交流します。 東京大会は創設から100周年という大きな節目の記念大会であり、日本初開催の意義を通して、聴覚障がいへの理解を深め、共生社会の実現へとつながる重要な一歩となるでしょう。

デフリンピックの歴史と背景

デフリンピックは1924年、フランス・パリで第1回大会が開催されました。当時は「国際サイレント大会」と呼ばれ、9カ国から約150人の選手が参加。[3]

デフリンピックは障がい者スポーツの国際大会として最も長い歴史を持ち、パラリンピックより24年早く始まっています。デフリンピックは、世界で2番目に古い国際総合スポーツイベントです。大会名はその後「世界ろう者競技大会」を経て、2001年から「デフリンピック」となりました。デフリンピックは、聴覚障がい者自身が運営し、国際手話を使って交流する点が特徴です。[4]

障がい者スポーツとしてのデフリンピックは、参加者同士の公平性を重視し、補聴器などを外した状態で競技を行います。これは「耳がきこえない」という条件のもと、誰もが同じ立場で競い合うためです。デフリンピックの運営は国際ろう者スポーツ委員会(ICSD)が担い、2025年の現在では100カ国以上が加盟しています。デフリンピックはスポーツを通じて国際交流や理解を深める場として、世界中のデフアスリートが集う大会です。[5]

デフリンピックとパラリンピックの違い

デフリンピックとパラリンピックは、どちらも障がい者のための国際スポーツ大会ですが、対象となる障がいや大会の成り立ち、目的が異なります。デフリンピックは聴覚障がい者が対象であり、パラリンピックには聴覚障がい者の競技種目はありません。そのため、聴覚障がい者はパラリンピックには出場できず、デフリンピックが独自に開催されてきました。

項目デフリンピックパラリンピック
対象となる障がい聴覚障がい(きこえない・きこえにくい人)身体障がい、視覚障がい、知的障がいなど
参加条件補聴器や人工内耳などを外し、55デシベル以上の聴力障がいがあること国際パラリンピック委員会が定める各障がいカテゴリーに該当すること
歴史1924年にフランス・パリで第1回大会開催。パラリンピックよりも長い歴史1960年ローマ大会が第1回。デフリンピックよりも後発
競技中の配慮音の合図は使わず、フラッシュランプや旗など視覚的な方法で伝える障がい特性に合わせたルールや用具の工夫がある
競技内容オリンピックとほぼ同じ競技を実施。ただし聴覚障がい者向けの配慮が加えられるオリンピックと同じ競技に加え、障がい特性に応じた独自競技も実施
目的聴覚障がい者の社会参加・自立・国際交流の促進障がい者スポーツの普及、社会的認知の向上、リハビリテーションの推進
コミュニケーション方法国際手話や目で見える情報保障が中心競技や状況により多様(手話は基本的に使われない)
社会的意義聴覚障がい者のための独自性を守り、国際交流や文化理解を促進障がい者の社会的包摂や多様性の推進、障がい者スポーツの発展
主催団体国際ろう者スポーツ委員会(ICSD)国際パラリンピック委員会(IPC)
日本での開催状況2025年に初開催予定1964年、2020年に東京で開催

※デシベル(dB)は、音の大きさを表す単位です。数値が高くなるほど音も大きくなります。55デシベルは、普通の会話の声が聞こえない程度の聴力レベルに相当します。

デフリンピックでは、競技中は補聴器などを外し、全員がきこえない状態で競技します。スタートの合図や審判の指示は、音ではなくフラッシュランプや旗など視覚的な方法を使用。一方、パラリンピックは身体障がい、視覚障がい、知的障がいなど幅広い障がいが対象。リハビリテーションを重視して始まった歴史があります。2025年の現在ではどちらの大会も、障がいの有無にかかわらずスポーツの「卓越性」を追求する場となっています。[6]

社会的な意義として、デフリンピックは聴覚障がい者の社会参加や自立、国際交流の促進が目的です。コミュニケーションの中心に国際手話があり、情報保障やアクセシビリティの工夫が随所に見られます。パラリンピックは、障がい者スポーツの普及や社会的認知の向上、リハビリテーションの推進といった側面が強く、障がい者の社会的包摂を後押しする役割を担っています。両者は障がい者スポーツの発展に大きく貢献してきましたが、デフリンピックは聴覚障がい者のための独自性を守り続けている点が大きな違いです。

東京2025デフリンピックの基本情報

メダルをもつ手

東京2025デフリンピックは、2025年11月15日から26日までの12日間、東京都を中心に開催予定されます。今回が日本で初めてのデフリンピックであり、1924年の第1回大会から100周年の節目となる大会です。会場は東京都内の主要施設(東京体育館、駒沢オリンピック公園総合運動場、大田区総合体育館、武蔵野の森総合スポーツプラザなど)に加え、福島県のJヴィレッジや静岡県の日本サイクルスポーツセンターでも一部競技が行われます。参加国は70~80か国、選手は約3,000人、スタッフを含めると約6,000人規模となる国際大会です。交通アクセスも充実しており、各会場への案内やバリアフリー対応も進められています。

東京2025デフリンピックの競技種目

東京2025デフリンピックでは、全部で21競技が実施されます。主な競技は以下の通りです。

画像出典:東京都

デフリンピック独自の特徴として、競技中は補聴器や人工内耳などの補助装置を外し、スタートの合図や審判の指示はフラッシュランプや旗など視覚的な方法を使用します。そのため、聴覚に障がいのある選手も公平に競技できる環境が整えられているのが特徴です。新たに導入される競技はありませんが、既存の21競技が幅広く実施され、誰もが観戦しやすい工夫が随所に見られます。

東京2025デフリンピックのボランティア

手を重ねる

東京2025デフリンピックでは、約3,000人のボランティアが大会運営を支えています。活動は選手や観客、関係者の案内や誘導、会場運営のサポート、表彰式や海外・国内メディア及びプレス対応の補助など多岐にわたります。

応募資格は、2025年4月1日時点で満18歳以上、日本国籍または日本に滞在する資格を持つこと、各種研修への参加が可能であることです。

手話スキルは必須条件ではありません。応募はWebから行い、希望者が多い場合は抽選となります。活動場所は東京都、福島県、静岡県の競技会場やデフリンピックスクエアなどです。ボランティア活動を通じて、多様な人々と協力し合う経験が得られ、共生社会の実現に貢献できる絶好の機会です。[7]

手話ボランティアの重要性

手話ボランティアはデフリンピックで特に重要な役割を担います。聴覚障がいのある選手や観客と円滑にコミュニケーションをとるため、手話による案内やサポートが必要です。大会では国際手話や日本手話が活用され、手話ボランティアは競技会場や案内所、イベント会場などで活動します。手話ができない場合でも、事前研修で基礎的な表現や聴覚障がい者への対応方法を学ぶことが可能です。こうした取り組みは、障がいの有無を問わず誰もが楽しめるアクセシブルツーリズムの実現につながります。手話ボランティアの存在が、東京2025デフリンピックをよりインクルーシブな大会へと導く大きな力となるでしょう。

東京2025デフリンピックの意義

パソコンの上にのったスマートフォンとタブレット

東京2025デフリンピックは、デフスポーツや聴覚障がい者の文化への理解を深め、障がいの有無に関わらず誰もが共に生きる社会を目指しています。

大会を通じて手話言語の普及や情報保障の強化、デジタル技術を活用した新しいコミュニケーションツールの開発も進められています。心のバリアフリーや街のバリアフリーを推進し、個性を活かし力を発揮できる共生社会の実現を目指すムーブメントの中心となっています。大会運営には多様な人々が参画し、当事者の視点を取り入れた計画が進行中です。こうした取り組みを通じて、東京の魅力や世界とのつながりを発信し、未来へつながる大会となることが期待されています。

インクルーシブツーリズムの観点

インクルーシブツーリズムは、障がい者や高齢者、異文化の旅行者など、さまざまな背景を持つ人が安心して旅行を楽しめる環境を整える考え方です。東京では、バリアフリー対応の観光スポットや多言語での情報提供、食の多様化への対応など、誰もが安心して観光できる取り組みが進んでいます。

たとえば、車いす利用者向けのスロープ設置や点字案内、コミュニケーションボードの導入など、ハードとソフトの両面で改善が行われています。こうした取り組みはデフリンピックの開催と連動し、障がいの有無や文化の違いを問わず、すべての人が楽しめる観光地づくりに貢献しているといえるでしょう。

スポーツツーリズムの観点

スポーツツーリズムは、スポーツイベントを目的に観光を楽しむ新しい旅行スタイルです。東京2025デフリンピックの開催により、国内外から多くの観光客が訪れ、宿泊や飲食、交通など幅広い産業に経済効果をもたらします。スポーツイベントの開催はインバウンド消費に大きな経済波及効果を生み出します。企業にとっては、スポーツイベントを活用したプロモーションや地域資源との連携、観光資源の創出など、スポーツツーリズム戦略を展開する好機です。デフリンピックをきっかけに、地域活性化や新たな観光客層の獲得が期待されています。

D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)の観点

D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)は、多様な人々が互いの違いを認め合い、平等に活躍できる社会を目指す考え方です。デフリンピックは、障がいの有無や国籍を問わず、多様な人材が集い協働する場となっています。企業がD&Iに積極的に取り組むことで、ブランド価値や企業イメージの向上、顧客層の拡大につながります。また、多様な視点を持つ組織は、創造性やイノベーションを生み出しやすく、持続的な成長にも寄与。デフリンピックへの参加や支援は、企業の社会的責任を果たすだけでなく、社会全体の多様性を推進する大きな力となるでしょう。

CSR活動としてのデフリンピック支援

デフリンピックへの支援は、企業のCSR(企業の社会的責任)活動の一環としても注目されています。スポンサーシップやボランティア参加、物資提供、寄付など、さまざまな形で企業が関わることが可能です。こうした取り組みは、インクルーシブな社会づくりに貢献し、企業イメージの向上や従業員の意識改革にもつながります。また、デフリンピックを支えることで、障がい者スポーツの発展や共生社会の実現に寄与できる点も大きなポイントです。CSR活動を通じて企業が社会に果たす役割が、今後ますます重要になっていくといえるでしょう。

まとめ|東京デフリンピックの意義と未来

東京2025デフリンピックは、誰もが共に生き、支え合う社会への大きな一歩です。障がいのある人もない人も、互いを認め合い、尊重し合う。そんな未来を描くきっかけが、この大会には詰まっています。手話やバリアフリーへの理解が深まり、情報の壁を取り払う動きが、今まさに広がろうとしています。

この大会がもたらすのは、スポーツの感動だけではありません。ひとりひとりが「自分らしくいられる社会」への希望。 次世代の子どもたちに、夢と可能性の大切さを伝える力です。

チケットの情報は、公式サイトや指定販売窓口から確認可能です。観戦席やVIP席も用意される予定で、開会式・閉会式は特に人気が高まる見込みですので、早めのチェックをおすすめします。また、現地での応援が難しい方も、オンライン配信やグッズ購入、クラウドファンディングなど、多彩な方法で大会を支えることができます。




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