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【2026年施行】EUグリーントランジション指令とは? 消費者保護と企業への影響を徹底解説

2025 10/20
環境(水、森林、海洋、エネルギー資源)
サステナブルツーリズム ニュース 持続可能な観光 気候変動
2025-10-20
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私たちは日々の買い物で、「環境にやさしい」「エコ」「カーボンニュートラル」といった表現をよく目にします。ですが、そうした主張が本当に正しいのか、消費者には判別しにくいことも少なくありません。

そこでEU(欧州連合)は、消費者が正確な情報に基づいて選択できるようにすることを目的とした新たな指令を打ち出しました。これが「グリーントランジション指令」(正式名称:グリーン移行のための消費者支援に関する指令)です。

この指令は、企業の広告や製品表示における、実態の伴わない曖昧な環境主張、いわゆるグリーンウォッシュ(Greenwashing)を規制し、消費者保護を強化するものです。

2024年2月28日に欧州議会と理事会で採択され、既存の不公正商取引指令(UCPD)および消費者権利指令(CRD)を改正する形で導入されます。

目次

指令の目的と位置づけ

この指令の主な目的は以下のとおりです。

  1. 消費者が持続可能な選択をできるように情報保護を強化

    企業が製品やサービスを「環境にやさしい」などと訴求する場合は、明確で、検証可能で、信頼できる情報を提示しなければなりません。消費者が誤った判断をせず、環境配慮型の製品を選びやすくすることが狙いです。
  1. グリーンウォッシュ(曖昧・誤認を招く環境主張)の抑止

    実際には環境に配慮していない製品やサービスを、あたかも環境にやさしいかのように宣伝する手法を、「不公正な取引行為」として禁止の対象としています。
  1. 市場ルールの整備と企業の説明責任向上

    企業が行う環境に関する主張には、根拠の提示や検証、第三者による確認、期限や実施計画の明示が求められます。これらのルールに違反した場合は、罰則が科されることもあります。

主な改正ポイントと規制内容

以下、指令によって導入または強化される主要なルールを整理します。

1. 環境訴求(environmental claims)の定義と規制対象

指令では、製品・企業が「環境に良い」「環境負荷が少ない」「バイオベース」「生分解性」などと主張する行為を「環境訴求」と定義し、これを規制対象に明記しました。なお、法律上義務づけられた環境ラベル制度などは除外対象とされます。

2. 抽象的・不明確な主張の禁止

“eco-friendly(環境にやさしい)” “natural” “green” 等、根拠が示されていない抽象的表現は、原則として禁止されます。こうした訴求を行う場合には、科学的根拠や比較対象、条件などを明示する必要があります。

3. 将来性能に関する主張の制限

“この製品は10年後にはさらに環境性能が進化する”など将来的な改善を示唆する主張を行うには、実施計画・期限・監査可能性などを明確に提示し、第三者による検証を受ける必要があります。

4. カーボンオフセット訴求の制限

製品の環境性をカーボンオフセットだけで主張することは、根拠が示されていなければ禁止されます。また、同じような主張を他の製品や活動全体に拡張して訴えることも禁じられます。

5. 耐久性・修理可能性・循環性等の表示

製品の耐久性、修理のしやすさ、リサイクル可能性など、循環性に関する訴求をする際には、実証可能かつ明確なデータに基づく表現でなければなりません。

6. 統一的ラベルと保証表示

耐久性や保証に関する情報を消費者が比較しやすいよう、統一フォーマットやラベル表示を導入することが求められます。

7. 罰則・制裁措置

指令違反企業には、罰金、公的調達からの除外、広告停止命令などの制裁が想定されています。

指令施行スケジュールとEU各国の国内法化

本指令(EU)2024/825は 2024年3月6日に官報で公布され、加盟国は2026年3月27日までに国内法へ反映(トランスポジション)することが義務付けられています。適用開始は2026年9月27日の予定です。

なお、本指令はあくまで枠組み(フレームワーク)であり、加盟国ごとに上乗せ規制などのローカルルールを導入できます。したがって、EU域内でビジネスを行う企業は、各国の国内法改正の動向に注意を払う必要があります。

日本・アジア企業への示唆

EU指令はEU域内で販売される製品・サービスに適用されますが、輸出やグローバルなサプライチェーンを持つ日本企業にも影響が及ぶ可能性があります。とくに、EU向け商品・サービスや、EUを拠点とする組織の認証を用いて環境訴求をしている場合は、各国での国内法化後に法的リスクが高まるため、事前準備が不可欠です。

また、この動きはEUに限らないグローバルトレンドで、米国やオーストラリアでも環境主張に対する規制が進んでいます。

この文脈では、日本企業も**曖昧な「環境ラベル」や「エコ表現」を見直し、根拠に基づく情報開示体制を強化することが求められます。

リジェネ旅読者への視点と実践アドバイス

リジェネ旅の読者である皆さん、特に環境・地域・観光領域で活動されている方に向けて、以下のポイントを押さえておくことをおすすめします。

  • 環境主張を行う際には、具体的なデータ・根拠・第三者評価を備える
  • 将来的な環境改善を訴える際は、実行計画・期限・進捗報告方法を事前に設計
  • 製品・サービスの耐久性や修理可能性を訴求する際は、それを支える設計・部品調達・修理体制を構築
  • カーボンオフセットを用いる場合は、信頼できるプログラム・検証済みスキームを採用
  • EU市場を視野に入れる場合は、導入予定国の国内法改正・罰則動向を逐次チェック

おわりに

「グリーントランジション指令(EU指令 2024/825)」は、環境と消費者保護を両立させるための新たなルールを示す枠組みです。言葉だけの“グリーン主張”ではなく、実証可能で説明可能な環境価値を示す企業が正当に評価される市場へ。その実現に向け、消費者と企業の双方を導く役割を果たします。

リジェネ旅は今後も、こうした制度動向を継続的に追いながら、環境・地域・社会を再生する旅や事業の視点から、読者の皆さまに役立つ解説をお届けしてまいります。


参照:https://eur-lex.europa.eu/eli/dir/2024/825/oj/eng

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