【第2期始動】森をみんなで育てる旅|いくさか『創造の森』のリジェネラティブDAO構想

公式サイト:https://tabisuruikimono.com
株式会社アスエク(本社:東京都港区、代表取締役社長:市川隆志、以下アスエク)は、長野県生坂村観光協会および連携各社と共に、いくさか『創造の森』を舞台としたリジェネラティブ・ツーリズムに取り組むことを発表いたします。
旅するいきもの大学校!について
【観光庁「第2回サステナブルな旅アワード」特別賞受賞】
2025年【第3回「JATA SDGsアワード」 環境部門 優秀賞受賞】
二つの栄誉ある賞に輝いた「旅するいきもの大学校!」が、ネイチャーポジティブと地域コミュニティの融合に挑む第二章をスタートします。
自然と共に生き、地域課題をみんなで解決する リジェネラティブ・ツーリズム。昨年度は、長野県生坂村を舞台に「生物多様性の保全」や「森林整備」に取り組み、大きな成果を上げました。
そして今年、私たちはさらにその先へ。全6回のツアープログラムを通じ、旅人と地域が協働で未来を育む「リジェネラティブDAO(分散型自律組織)」の実現に挑戦します。
これは、参加者一人ひとりが主役となり、継続的に地域の未来づくりに関わるための新しい仕組みです。
この取り組みは、生坂村観光協会、クラブツーリズム株式会社、株式会社フューチャーセッションズ、合同会社HiTTiSYO 、株式会社レシカ、アスエクの6つの企業がコンソーシアム形式で協力して進めています。それぞれの企業が持つ専門性とネットワークを活かし、多角的な視点からプロジェクトを支援します。
参照:https://tabisuruikimono.com
旅するいきもの大学校!が実施される背景
本事業の舞台は、長野県生坂村。美しい山々に抱かれ、豊かな生物多様性を育む、まさに日本の原風景ともいえる場所です。
しかし、このかけがえのない自然環境も、世界規模で進行する気候変動や環境破壊と無縁ではありません。地域の未来を持続可能なものにするためには、今、具体的な行動が求められています。
こうした課題に対し、生坂村は早くから行動を起こしてきました。2023年には、村として「ゼロカーボンシティ宣言」を表明。さらに、意欲的な脱炭素への取り組みが評価され、環境省の「脱炭素先行地域(1)」にも選定されました。これは、地域全体で未来への責任を果たすという、強い意志の表れです。
そのような背景を持つ同地を舞台に、地域全体でのカーボンニュートラルを目指すとともに、新たな観光の形として「リジェネラティブツーリズム(2)」に着目しました。
(1)脱炭素先行地域とは
国が2050年のカーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)達成を目指す上で、他の地域に先駆けて脱炭素社会のモデルを実現する地域のことです。国が定めた計画に基づき、主に以下の目標達成を目指します。
- 家庭やオフィスで使う電力から出るCO2を実質ゼロにする
- 車の排気ガスなど、その他の温室効果ガスも、国の目標に合わせて大幅に削減する
(2)リジェネラティブツーリズムとは
これまでの消費中心の観光とは異なり、訪れた土地の自然環境や文化を学び、適切な手法で手を加え、より良い姿に再生することを目指す新しい観光のスタイルです。
「旅するいきもの大学校!」のコンセプト
今年度の「旅するいきもの大学校!」が掲げるテーマは、「地域と旅人が協働で未来をつくる、リジェネラティブDAO構想」です。
これは、単なる観光体験を提供して終わり、ではありません。私たちの目的は、参加者一人ひとりが生坂村のパートナーとなり、継続的に未来を育てる“新しい関係性”を築くことにあります。
そのための仕組みが、以下の3ステップです。
【知る・動く】ツアーで自然の担い手になる
まずはツアーに参加し、生坂村の豊かな自然の魅力と課題に触れます。ただ学ぶだけでなく、保全活動に自ら関わることで、環境を「自分ごと」として捉える体験をします。
【繋がる】村の公式な仲間になる
ツアーの終わりは、新たな関係のはじまり。参加者は「生坂村公式自然研究員(フェロー)」として認定されます。これは、生坂村の未来を一緒に考え、行動する仲間になった「証」です。
【育てる】「第二のふるさと」を共創する
フェローとなった後も、地域の人々と交流しながら、継続的に自然保護活動に参加できます。この繋がりこそが、訪れる人にとって生坂村が心の拠り所となる「第二のふるさと」に変わっていくプロセスそのものなのです。
このサイクルを通じて、訪れるたびに地域と自然が豊かになる「リジェネラティブ(再生可能)」な未来を、皆さまと共に創り上げていきます。
地域コミュニティ型エコシステム<リジェネラティブDAO>
DAOとは、メンバーの投票によって意思決定が行われ、誰もが貢献できるオープンな組織のことです。メンバーの貢献量や内容はブロックチェーンに記録され、その貢献度に応じてトークンをリワードとして受け取ることができます。
このDAOの仕組みを、旅するいきもの大学校!の中心舞台である、いくさか『創造の森』の運営に導入検討します。
ツアー参加者が、森のあるべき姿を共に描き、運営方針を民主的に決めていく。参加者の森づくりへの貢献が、トークンという「信頼のカタチ」となってブロックチェーンに刻まれます。
このトークンは、コミュニティ内での投票権として機能し、参加者が森の未来づくりに継続的に関わるためのパスポートとなるのです。
これにより、参加者一人ひとりが主役となり、持続的に森づくりに関われるコミュニティ型エコシステムを構築します。
旅するいきもの大学校!のプログラム内容
本プログラムは、観光庁「第2のふるさとづくりプロジェクト」モデル実証事業にも選定された、国も注目する新しい“ふるさとづくり”の挑戦です。
長野県生坂村の『創造の森』を主な舞台に、全6回(オンライン・オフラインのハイブリッド形式)の旅を通じて、あなたにとってのかけがえのない場所と仲間を見つけていきます。
この旅は、大きく分けて3つの柱で構成されています。各分野の第一線で活躍するプロフェッショナルたちが、参加者の学びを深く、面白くしてくれます。
1.【自然の叡智と繋がる】 ~生き物たちの声に耳を澄ます~
森の生態系、生き物たちの営み、そして私たち人間との関係性。環境教育のプロフェッショナルと共に、自然の奥深さを探求します。フィールドワークを通じて、自然の見方ががらりと変わる体験が待っています。
<担当講師>
奇二 正彦(きじ まさひこ)氏:立教大学スポーツウエルネス学部 准教授

プロフィール
専門は環境教育・保全活動。自然学校レンジャー、動物写真家助手、環境コンサル研究員などを経て大学院へ。体験とスピリチュアリティの関係を研究し博士号取得。現在、立教大学にて生物多様性や社会の持続可能性についての講義やゼミを展開。
2.【大地の呼吸を感じる】 ~足元から地球を元気にする~
傷ついた環境は、どうすれば回復するのか?地中と地表の空気と水の流れを整え、大地が本来持つ循環機能を取り戻す「大地の再生」技術。その第一人者から、自然を再生させるための具体的なアクションを学び、実践します。
<担当講師>
和久 倫也(わく ともなり)氏:WAKUWORKS株式会社 代表取締役 / 一級建築士 / 大地の再生士

プロフィール
1979年東京都生まれ。大学院で建築学を修了後、WAKUWORKSを設立。環境再生から建築設計、コミュニティ運営まで幅広く実践。各地で培われた自然と循環する暮らしの知恵を学びながら、新しい時代の生き方を提案し続けている。
3.【内なる自然と向き合う】 ~食で心と体を調える~
自然の恵みである薬草や旬の食材は、私たちの心と体にどう働きかけるのか?20年にわたる実践を続ける薬膳研究家から、自分自身の体を知り、日々の暮らしを豊かにする「食の知恵」を学びます。
<担当講師>
中村 飛鳥(なかむら あすか)氏:静寂庵主宰・薬膳研究家

プロフィール
薬草文化が根付く長野に移住し20年。薬膳教室の運営や、善光寺・戸隠神社の宿坊への薬膳食提供、メーカーのレシピ開発など幅広く活動。日本古来の陰陽五行思想をベースにした、現代に活きるライフハックとしての薬膳を伝えている。
今後の展開
今後は、本プログラムを通じて得られた知見やネットワークを活用し、生坂村の地域づくりに参画してくれる企業や一般の方々との連携を強化していく予定です。
この取り組みが持つ可能性を広く周知し、企業と地域が協力して持続可能な未来を築くための一助となることを目指します。
参照:https://tabisuruikimono.com
旅するいきもの大学校!説明会のお知らせ
7月31日にVenture Café Tokyo(虎ノ門ヒルズビジネスタワー15F CIC Tokyo)の主力プログラムである「Thursday Gathering」にて、事業説明会を開催いたします。ぜひお気軽にご参加ください。
日時:2025年7月31日 20:00〜21:00
場所:Venture Café Tokyo(虎ノ門ヒルズビジネスタワー15F CIC Tokyo)カフェスペース
登壇者:鈴木 光希(クラブツーリズム株式会社)/星野 亜紀子(合同会社HiTTiSYO)/坂本 悠樹(株式会社フューチャーセッションズ)/クリス・ダイ(株式会社レシカ)/市川 隆志(株式会社アスエク)
参加申し込み:https://venturecafetokyo.org/sessions/a-new-challenge-for-the-future-regenerative-tourism/