観光庁、令和7年度「先駆的DMO」を新たに7法人選定

観光庁は、観光立国を支える地域の中核組織「観光地域づくり法人(DMO)」のうち、先進的な取り組みを進める7法人を、令和7年度の「先駆的DMO」として新たに選定しました。
「先駆的DMO」は、地域全体の活性化を高い水準で実現しうる“世界的なDMO”モデルの候補として、戦略的な支援を受ける位置づけです。令和6年度末までに4法人が選定済みで、今回の7法人追加により裾野が広がります。
目次
背景:DMOは地域経営の“司令塔”
観光庁は「観光立国推進基本計画」(令和5年3月31日閣議決定)に基づき、DMOを持続可能な地域経営を牽引する“司令塔”として明確化。
観光による地域活性化を、単発の集客ではなく、環境・社会・経済のバランスを取る経営へと進化させる狙いがあります。
令和7年度「先駆的DMO」選定先(7法人)
- 一般社団法人 せとうち観光推進機構
- 一般社団法人 秩父地域おもてなし観光公社
- 一般社団法人 倶知安観光協会
- 一般財団法人 箱根町観光協会
- 一般社団法人 飛騨・高山観光コンベンション協会
- 一般社団法人 キタ・マネジメント
- 一般社団法人 長崎国際観光コンベンション協会
今後の展開:伴走支援と知見の横展開
観光庁は、各DMOが抱える観光地マネジメントの課題に対して伴走支援を実施。
改善・解決のプロセスで得られた知見やノウハウを、同様の課題を抱える地域へ「改善事例・優良事例」として展開し、全国的な底上げを図るとしています。
リジェネラティブ(再生型)観点での意義
先駆的DMOの挑戦は、地域資源を守り・再生しながら、住民の暮らしの質と来訪者の体験価値を同時に高めるための、実装モデルづくりに直結します。
脱炭素や生物多様性、混雑緩和、観光消費の地域内循環など、再生型観光の論点を“経営”として回す仕組みが、各地で磨かれることに期待が高まります。
出典:観光庁「令和7年度 先駆的DMOの選定について」https://www.mlit.go.jp/kankocho/kobo04_00043.html