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グリーン・グローブ認証とは?サステナブルな旅行の指標と取得メリット

2025 2/10
サステナブルツーリズム
サステナブルツーリズム 持続可能な観光 認証
2025-2-19
グリーン・グローブ認証とは?サステナブルな旅行の指標と取得メリット

グリーン・グローブ認証とは、地球環境に配慮しているホテルや旅行会社などに与えられる認証のことです。

この認証の有無は「サステナブルな旅行を楽しみたい」と考える旅行者にとって、観光地や宿泊先を決める際の指標となり得ます。

一方、ホテルや施設を運営・経営する観光事業者にとっては、認証取得によって環境負荷を低減しながら、サステナブルな観光開発を実践していることを証明できます。

本記事ではグリーン・グローブ認証について、取得するメリットや取得方法も含めて解説します。

目次

グリーン・グローブ認証とは

グリーン・グローブ認証は、持続可能な観光を推進するための国際的な認証制度であり、観光産業における環境への配慮と社会的責任を評価するものです。

ホテルやリゾート、観光施設などが認証を取得することにより、環境負荷の低減や地域社会に対する貢献をおこなっていることを示せます。

認証を行っているのは1990 年代に設立されたグリーン・グローブ社です。本社はアメリカ・ロサンゼルスにあり、現在では地球環境と社会の持続可能性の認証を行うグローバル企業となっています。

グリーン・グローブ社は1998年、オーストラリアの研究機関と連携し、独自に持続可能な観光基準を設立しました。

旅行業界の変革また、旅行業界の経済効果を最大化する一方で、地域開発、地元民の雇用、フェアトレードへの投資を通じ、社会的な負の影響を最小化することを目指しています。その手段の1つがグリーン・グローブ認証の実施です。

認証取得後は、認証を受けた時点でメンバーとなり、認証期間が5年になるとゴールドメンバー、さらに10年になるとプラチナムメンバーとなり、ランクが上がっていくのが特徴です。

先に挙げたホテルなどの宿泊施設向け以外にも、アトラクション、レストラン、国際会議向けなど様々なプログラムがあり、世界80カ国以上で取り組まれています。そしてこのうち、宿泊施設向けの基準は、GSTCの基準に準拠しています。

グリーン・グローブ認証はGSTC基準に準拠している

グリーン・グローブ認証はGSTC(グローバル・サステナブル・ツーリズム協議会)の基準に基づいています。

GSTCは、持続可能な旅行と観光のための全世界的な基準=GSTC クライテリア(基準)を設定・管理している独立・中立の組織です。観光活動から生じる環境や社会への悪影響を排除・回避していく事を目指すことを目的として設立されました。

持続可能な観光の実践に関する知識、理解、採用、需要の拡大を促進することにより、世界における持続可能な旅行と観光の変革の担い手となるというミッションを掲げています。

GSTCには、事業者向けのGSTC-Iと観光地向けのGSTC-Dの2種類が設定されています。GSTC-IとGSTC-Dはそれぞれ4つのセクションに分類され、いずれも環境や地域社会、文化に配慮した内容となっていることが特徴です。

グリーン・グローブ社が行う認証のうち、宿泊施設に関するものは、GSTC-Iに示されている基準に準拠して評価・認証が行われています。

種類GSTC-I(事業者向け)GSTC-D(観光地向け)
概 要・宿泊施設及びツア ー
・オペレーター向け
・世界の複数の観光地において適用

セクション
A:持続可能な観光地管理 
B:地域社会における経済利益の最大化、悪影響の最小化 
C:コミュニティ、旅行者、文化資源に対する利益の最大化、悪影響の最小化 
D:環境に対する利益の最大化、悪影響の最小化
A:効果的で持続可能な経営管理の明示
B:地域コミュニティの社会的・経済的な利益の最大化、悪影響の最小化 
C:文化遺産の魅力の最大化、悪影響の最小化 
D:環境メリットの最大化、環境負荷の最小化 

グリーン・グローブ認証を取得するメリットは?

環境負荷軽減など

認証取得により、水とエネルギーの使用量が 10%削減でき、認証取得へ取り組むことによるスタッフの満足度が7%改善されたという統計が発表されています。

環境負荷軽減の効果はコスト削減のほか、スタッフのモチベーション向上による生産性の上昇など、多方面に波及すると考えられます。

ブランドイメージの向上

サステナブルツーリズムを趣向する人々にとって、この認証を受けた施設は、環境負荷軽減や地域社会への貢献などの部分において信頼性が高く、好印象を与えられます。

実際に顧客満足度が7.5%上昇したという報告があることから、ビジネスチャンスを拡大できる可能性も高まります。

メンバーマップへの掲載

認証取得後は、グリーン・グローブ社のメンバーマップに施設名が掲載されることから、これまでアプローチできなかった層に対しアピールが可能となります。

とくにグリーングローブ社は世界規模で事業を展開しているため、さらなるインバウンド受容を獲得でき、新たな顧客の獲得も期待できるでしょう。

グリーン・グローブ認証を取得する方法は?

グリーン・グローブ社のホームページによれば、認証取得申請、評価、審査の3つの段階を踏んで認証取得へと至ることが明記されています。なお、認証を受けるのにかかる費用については直接、窓口へ相談する必要があります。

①認証取得申請

まず、グリーン・グローブ社に対し認証取得の申請をおこないます。国土交通省の資料には同社の連絡窓口のアドレス(https://www.greenglobe.com/contact-us)が記載されているので、こちらからコンタクトをとるのも良いでしょう。

②サスティナビリティ・パフォーマンスの評価を受ける

次にサステナビリティ・パフォーマンスの評価を受けます。ここで注目すべきは自社だけでなくサプライチェーン・パートナーも含めて評価を受けることです。取引先などの関係業者も評価の対象となるのです。一見、厳しいようにもみえますが、こうした厳格さを通して、認証の信用度が高まります。

③第三者による審査

グリーン・グローブ社は、ホテルや旅行会社から書類とエビデンスを集めます。集めた資料を照合したうえで第三者が当該施設と従業員の審査をおこない、透明性と信頼性を高めているのです。

これらの審査をパスした事業者のみに、グリーン・グローブ認定会員の資格が与えられます。

しかし、認証取得がゴールではなく、認証を維持し続けなければならないのです。そのためには隔年で実地審査を受ける必要があり、そこで50%以上の基準を満たさなければなりません。認定を5年連続で受けるとゴールドステータスが、更に10年続けて認定を維持し続けるとプラチナステータスがそれぞれ与えられるのです。

グリーン・グローブ認証を受けたホテル

日本でグリーン・グローブ認証を受けたホテルの事例として、スイスホテル南海大阪を紹介します。

スイスホテル南海大阪

大阪市にあるスイスホテル南海大阪は、客室数は546を数え、複数のレストランやスパや結婚式場などを備える大規模なシティホテルです。同ホテルはスイスホテルホテル&リゾートグループ傘下にある、いわゆる外資系に位置づけられるホテルです。

スイスホテル南海大阪は2024年6月にグリーン・グローブ認証を受けており、日本にあるシティホテルとしては、初めてのことでした。

スイスホテル南海大阪が行っている取り組みには、以下のものがあります。

客室・アメニティ

  • 客室内に設置しているミネラルウォーターの容器をペットボトルからガラス瓶に変更
  • 客室用カードキーの材質をプラスチックから竹へ変更
  • ボールペンやランドリーバックなど全てのアメニティをリサイクル可能な素材に変更

飲食関係

  • ホテル最上階レストランのエントランスで水耕栽培菜園を開設
  • 水耕栽培菜園で収穫した野菜やハーブ類をホテル内のレストランで提供
  • 処理済みの生ごみを肥料へ転換し、契約農家へ提供、その肥料で育った野菜を仕入れる循環型農業のサポート

そのほか

  • 水とエネルギーコストの削減
  • ランドリーサービスによる温室効果ガス排出量低減のため、滞在中の客室清掃を利用しない客にレストランクレジットをプレゼント
  • サステナビリティを取り入れる企業とも積極的に協力し、地域社会への貢献に向けたその他様々な取り組み

特に注目すべき取り組みは、ホテル最上階レストランで実施している水耕栽培菜園です。農作物の輸送によるCO2排出量だけでなく、生態系に影響を与える農薬の排除、さらには農地面積の削減にまで貢献しています。

まとめ

本記事ではグリーン・グローブ認証について、取得するメリットや取得の方法を含めて解説してきました。

  • グリーン・グローブ認証は地球環境に配慮しているホテルやレジャー施設などに与えられる認証である
  • 認証は、認証申請をおこない、その後行われる三段階の厳格な審査をパスすることによって受けることができる
  • 審査はグリーン・グローブ社や、その他第三者によって行われ、審査対象には自社のみならず、サプライチェーンまで含まれる
  • 認証取得により、ビジネスチャンスの拡大が期待できる

CO2排出量やオーバーツーリズムなどの問題が顕在化する観光産業において、グリーン・グローブ認証は脱炭素に向けた取り組みの証明として、今後ますます注目されるでしょう。




サステナブルツーリズム
サステナブルツーリズム 持続可能な観光 認証
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