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宿泊・旅行の現場で広がる!スポーツツーリズム×サステナブル実践例

2025 10/09
社会(ヘルス、まちづくり、ジェンダー)
サステナブルツーリズム スポーツ 持続可能な観光
2025-10-72025-10-9
宿泊・旅行の現場で広がる!スポーツツーリズム×サステナブル実践例
目次

1. スポーツとサステナビリティが結びつく背景

「観る」「参加する」「支える」など、多様な関わり方を通じて人と地域を結びつけるスポーツ。近年は、新しい観光のかたちとして「スポーツツーリズム」が世界的に注目されています。

スポーツは観光資源であるだけでなく、環境に配慮した体験や健康増進の機会を提供し、さらに訪れた人々がその土地の自然や伝統文化に触れ、地域への誇りや愛着を持つきっかけにもなります。

そうした小さな気持ちの変化が積み重なることで、旅行者や地域住民の意識が変わり始めます。

観光を「一過性の消費」から「未来をともにつくる営み」へと育てていく。そのヒントを、国内外のスポーツツーリズムの実践例から探っていきましょう。

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2. 国内外の実践例

スポーツツーリズムは、大規模な観戦イベントに合わせて地域を盛り上げるものから、参加者自身が地域の暮らしや自然に触れる体験型プログラム、伝統文化を継承する取り組みまで、その形は実に多彩です。

ここでは、スポーツツーリズムの4つの分類ごとに、国内外で進められている実践例をいくつか紹介します。スポーツがどのように観光と結びつき、持続可能な地域づくりに貢献しているのかを見ていきましょう。

観戦型イベント(Event Sport Tourism – Spectator)

オリンピックやワールドカップのようなメガイベントから、プロリーグの試合観戦まで「観ること」を目的とするツーリズム

蹴球都市藤枝 Next100 スポーツツーリズムプロジェクト
静岡県藤枝市ではサッカー観戦と観光をセットにした「蹴球都市藤枝 Next100 スポーツツーリズムプロジェクト」が始動しました。藤枝MYFCの試合に訪れるサポーターに対し、観戦後の宿泊費助成やレンタカー付き宿泊プランを用意するほか、地元グルメや観光スポットの情報も提供しています。

試合観戦を目的に人が動けば、チケット以外にも飲食・交通・グッズ購入などの経済効果が地域に広がります。さらに、遠方から来るアウェイサポーターが宿泊や観光を楽しむことで、地域の人との交流が生まれ、地元の食や文化に触れる機会も増えるでしょう。そうした体験が、地域への理解や愛着の深まりに繋がるかもしれません。

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ニュージーランドのラグビー観戦とマオリ文化体験
ラグビー強豪国ニュージーランドでは、ラグビー観戦と先住民マオリ文化の融合を体験できる施設が注目を集めています。オークランドにあるAll Blacks Experienceは、ラグビーの歴史や文化を五感で味わえる体験施設。名選手たちのストーリーに触れられるほか、試合前の伝統舞踊「ハカ」やマオリの遺産を紹介する展示も充実しています。

この施設は、ラグビー文化だけでなくマオリの歴史や価値観を尊重して運営されているのが特徴です。スポーツ観戦の枠を超え、文化を共有する場として機能しており、観光を通じた文化理解や地域アイデンティティの再認識につながる可能性を秘めています。その結果、観戦旅行が「試合を見る」体験にとどまらず、より深い交流と学びの旅へと広がっていくでしょう。

参加型イベント(Event Sport Tourism – Participant)

マラソンやトライアスロン、サイクリング、スキー大会など、旅行者自身が競技やイベントに「参加する」ことを目的とするツーリズム。

シクロツーリズムしまなみ
瀬戸内海に架かる「しまなみ海道」は、世界有数のサイクリングコースとして知られています。サイクリングするだけでなく、島々の農村漁村の暮らしに触れる「シクロツーリズム」が10年以上前から推進されています。NPO法人シクロツーリズムしまなみが中心となり、地元の農家民宿に泊まったり、みかん収穫をしたり、サイクリング以外も楽しめるプログラムが整備されました。

こうしたサイクルツーリズムの取り組みは農林水産省の農泊推進サイトを通じて世界にも発信されており、地域の人々との交流を伴う持続可能な観光コンテンツとして評価されています。サイクリングを通じて風光明媚な自然を満喫しつつ、土地の暮らしや産業に参加者が直接触れられる点が大きな魅力です。

フランス― Be part of the mountain
フランス・アルプスで展開されている「Be part of the mountain(山の一部になる)」は、スキー場を訪れる人が自然保護に直接関わることを目的としたプログラムです。山岳ガイドとともに動植物を観察し、山岳生態系の大切さや気候変動の影響について学ぶ機会が用意されています。

スキーやスノーアクティビティの合間に参加することで、ゲストはただ滑るだけでなく、自然環境の背景に目を向けることができます。そこから「楽しむ側」から「守る側」へと視点を広げるきっかけが生まれます。こうした取り組みは、持続可能性を“体験として実感できる”場を提供し、旅行そのものを学びと意識の変化につながる営みに変えていくでしょう。

アクティブスポーツ(Active Sport Tourism)

競技会ではなく、旅行者がレクリエーションとして「スポーツをする」ことを目的とするツーリズム。

宮古島サスティナブルツーリズムガイドライン
沖縄県宮古島は、透明度抜群の「宮古ブルー」や八重干瀬のサンゴ礁、白砂のビーチなど豊かな自然に恵まれ、多くの観光客を惹きつけています。しかし急増する訪問者により、自然環境への負荷や住民との摩擦、水難事故の増加といった課題も顕在化しました。

そこで2観光協会を中心に有識者や関係機関が集まり「宮古島サスティナブルツーリズムガイドライン」を策定し、2023年から島全体のルールとして運用を開始しました。

ガイドラインは「海の安全」「地域への配慮」「自然環境を守る」の三本柱で構成され、ライフジャケットの着用やサンゴに優しい日焼け止めの利用、水着姿で市街地を歩かないなど、旅行者・市民・事業者それぞれに行動基準が定められています。

この取り組みを通して、旅行者にとっても、地域にとっても、環境にとっても持続可能な観光を目指していることがわかります。

フィンランド― クロスカントリースキー
フィンランドでは、クロスカントリースキーが観光資源として活用されています。雪に覆われた森や湖を滑る体験は、スポーツを超えて地域文化や暮らしに直結するものです。

地元の宿泊施設やカフェを利用し、伝統的なコタ(山小屋)での休憩や薪火料理を楽しんだり、伝統文化である「サーミ文化」に触れる機会があるツアーもあります。

自然環境を守りながら旅行者と地域がつながるこの仕組みは、身近なスポーツを通じて持続可能な観光を実現するアクティブツーリズムの好例です。

ヘリテージ(Heritage Sport Tourism)

歴史や文化に根ざしたスポーツやその遺産に触れるツーリズム。

武道ツーリズム
日本ならではのヘリテージ型スポーツツーリズムとして注目なのが「武道ツーリズム」です。柔道や空手、剣道、相撲といった伝統武道の体験や道場見学を目的に訪日する旅行者は年々増加しています。

毎年10月の「空手の日」記念演武祭には2,400人もの演武者が集い、約2万人の観客が世界中から訪れるほどの盛況です。道場での稽古体験プログラムでは、外国人でも基本から学べるよう英語指導や通訳ガイドを整備し、型や礼法を通じて日本文化の精神性に触れてもらっています。

伝統スポーツを観光コンテンツ化することで地域の誇りを高めると同時に、海外ファンとの国際交流や文化継承にもつながっています。

スポーツ遺産巡り(オリンピック発祥の地・スタジアムツアーなど)
世界に目を向けると、スポーツの「聖地」を訪ねる旅もヘリテージ型ツーリズムの代表格です。ギリシャのオリンピア遺跡は古代オリンピック発祥の地としてユネスコ世界遺産に登録され、古代競技場や神殿の跡を目当てに多くの観光客が訪れます。

オリンピックゆかりの地では他にも、長野県の旧国立競技場跡地やロンドンのウィンブルドン博物館、メジャーリーグの殿堂など、スポーツ史に触れられるスポットが各地に存在します。そうした施設では展示やガイドツアーを通じて往年の名場面を振り返り、スポーツの社会的な意義や文化的背景について学ぶことができます。

スポーツ遺産を訪ねる旅はファンにとって感慨深いだけでなく、そうした施設の保存活用によって地域の文化資源が守られ次世代に伝えられていく点でも意義深いものです。

3. 観光の現場に役立つポイント

今回紹介したように、「スポーツ×地域資源」の発想次第で観光の幅は大きく広がります。スポーツツーリズムを企画・受け入れる際、実務者が押さえておきたいポイントを整理してみましょう。

  • スポーツの視点で観光資源を見直す: 今ある観光資源を違う視点から見直すことで、他地域にはない旅行商品になるかもしれません。スポーツ体験だけの差別化が難しくても、土地ならではの自然・文化資源を組み合わせることで、オンリーワンの旅行商品を作れます。たとえば「○○町ならではのトレイルラン+地元食材でのおもてなし」など、スポーツを切り口に地域の新たな魅力を発掘できます。

  • 小規模事業者でもチャンス: 大規模施設や大会がなくても、地域のイベントと宿泊を組み合わせる工夫次第で集客が可能です。地域のランニング会や釣り大会と提携した宿泊プラン造成、地元クラブの試合観戦パックなど、規模が小さい宿泊施設でも集客につなげられます。

  • サステナブル志向で付加価値: 環境に優しい旅や地域貢献に関心を持つ旅行者は増えています。エコフレンドリーなアウトドアイベントや地産地消の食体験など、サステナブル要素を打ち出すことでインバウンド・国内客の双方にアピールできます。

4. 地域を見つめ直すきっかけとしてのスポーツ

スポーツツーリズムは、人を集めるイベントにとどまるものではありません。スポーツをきっかけに地域を訪れた人と住民が出会い、自然や文化の魅力を改めて知る場にもなり得るからです。

観光が一度きりの体験で終わらず、未来へつながるものになるためには、サステナビリティの視点も大切です。環境に配慮し、地域に還元する工夫を加えることで、旅はもっと豊かに、地域はもっと元気になるでしょう。

宿泊や旅行の現場で始める小さな工夫も、積み重なれば大きな流れになります。あなたの地域でも、スポーツツーリズムを通じて新しい挑戦を始めてみませんか。

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