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北欧で見つけた、最新サステナブルデザイン事情

2025 2/04
サステナブルツーリズム
サステナブルツーリズム 北欧 持続可能な観光
2025-2-25
北欧で見つけた、最新サステナブルデザイン事情

20世紀ごろから数多くの気鋭デザイナーの活躍により、「デザイン大国」としてその存在が知られるようになった北欧諸国。近年はよりサステナブルな視点を取り入れたデザインにも注目が集まっています。

加えて、1990年代初頭にソ連からの独立を果たしたバルト三国も、スウェーデンやフィンランドといった北欧と似たような自然環境に恵まれ、豊かな資源や最新テクノロジーを駆使したサステナブルデザインが増えてきました。

今回は、ファッション、インテリア、建築の分野から、北欧におけるサステナブルデザインの例をいくつかピックアップしてご紹介します。

目次

ファッション

最初にご紹介するのは、誰もが身に付ける衣服を、サステナブルなデザイン昇華したブランドの取り組みです。

素材選びとお金の還元で自然に寄与するレインウェア

素材選びとお金の還元で自然に寄与するレインウェア
引用元:Duck tail Rainwear 公式サイト

北欧諸国でも数多くのブランドがサステナブルを意識した服作りに努めていますが、バルト三国で最も南の国・リトアニアを拠点とする「Duck tail Rainwear」では、2021年からリサイクルされたポリエステル素材を使用したレインウェアの販売をスタートしました。

国名の由来が「雨の国」ともいわれているリトアニアにおいて、レインウェアは必須アイテムです。都市部ではもちろん、ハイキングや旅先でも活躍するシンプルなデザインは場面を選ばず使いやすく、かつ機能的であることが求められます。

加えて、Duck tail Rainwearのようにリサイクル素材を採用することで、すこしでも生産工程で排出される二酸化炭素の量を抑えられ、「ひとつのものを長く使う」以外の面でサステナブルな選択を提供している点がポイントです。

リトアニア国内の工場ではエシカルな労働環境を整えているほか、レインウェアの売上の2%はリトアニアの水鳥を守る動物保護団体へ寄付される仕組みで、アニマルライツやエシカルファッションに興味がある人にも選ばれています。

ラトビア発!生理のごみ問題を解決する月経ショーツ

同じくバルト三国に位置するラトビアからは、月経ショーツのブランドをご紹介。月経ショーツとは、給水パッドを備えた生理用ショーツのことで、タンポンや紙ナプキンのようなゴミを出さないため近年特に注目を集めています。

そんな月経ショーツを取り扱う「Thatday」は、2022年にはバルト三国でサステナブルなイノベーションやアイディアを考案した企業・団体に贈られる「Baltic Sustanability Awards」を受賞しました。

ショーツのメイン素材には、環境に配慮して生産された素材を証明するOEKO-TEX®のコットンを使用し、年代を問わず履けるよう吸水量に応じて複数のタイプを用意。最大5年使用した場合、地中に分解されるまでに500年以上もかかるプラスチック製のタンポン・紙ナプキンを500個ほども節約できる計算になります。

多くの女性にとって月経用品は生活必需品だからこそ、よりサステナブルで環境にやさしい選択をしたいものですね。

インテリア

北欧におけるインテリアデザインといえば、20世紀に登場したフィンランドのアルヴァ・アアルトや、デンマークのアルネ・ヤコブセンのような、素材の美と機能性を見事にシンプリシティへ落とし込んだ、優秀なデザイナーたちによるデザインが特徴的です。

彼らの精神は後世代に受け継がれ、「時代を問わず、長く愛される」サステナブルアイテムを目指すインテリアデザインが多く見られます。

再利用可能な素材を使ったインテリアづくり

再利用可能な素材を使ったインテリアづくり
引用元:Mater 公式サイト

北欧の中でもデザイン大国のひとつであるデンマークでは、発案された当時から変わらぬ姿のまま販売され続けているロングヒット商品が多くあり、ひとつのデザインを長く愛し続けています。

しかし、新たに買い換える際、どうしても生産には地球の資源や二酸化炭素の排出が伴うもの。

そこでインテリアメーカーのMater社は、廃棄物から作られ、再利用可能な素材Matek®を開発しました。

木くずやコーヒー豆の殻、海に投棄された漁獲用ネットといった廃棄物を主な材料とし、タイムレスなデザインはそのままに、素材だけは何度でも再利用できる仕様になっています。

どうしてもモノには寿命があるからこそ、今すでにある資源を上手に活用して暮らしを豊かにする、サステナブルなデザインの一例です。

原材料はきのこ?土に還るインテリアとは

原材料はきのこ?土に還るインテリアとは
引用元:Myceen 公式サイト

エストニアはほかのバルト三国であるラトビア・リトアニアとは言語の系統が異なり、言語面・文化面ではフィンランドとの関係がより深い国。そのため実際に訪れると、北欧と旧ソ連の両方の雰囲気が入り混じったような、どこか不思議な空気感を纏っています。

そんなエストニアで開発されたのが、Myceliumと呼ばれるキノコ菌の一種から作られたインテリアです。

この素材を開発したMyceenによれば、従来汎用されるプラスチックなどの素材に代わり、キノコの菌根菌であるMyceliumを培養させることで、ランプやタイルといったインテリアを作ることができるというのです。

化学添加物や毒物などは一切使用していないため、廃棄すると土に還ります。また菌の繁殖具合によってひとつひとつの模様が微妙に異なるので、環境にもデザインにもこだわりたい人にはぴったりのアイテムです。

建築

誰でも作れて持ち運べる、持続可能なキャビン

Nolla Cabin
引用元:Nolla Cabin 公式サイト

最初にご紹介するのは、フィンランドのデザイナー、Robin Falck氏によって2018年に建てられたNolla Cabinです。

フィンランドの中心部からフェリーで15分の島に設置された小さな木製のキャビンは、100%再生可能エネルギーで稼働できる、コンパクトかつシンプルな構造でできています。特別な建材や部品を使用していないので、分解して持ち運ぶことさえ可能。誰でもどこでも、好きな場所にNolla Cabinをセットできるようになっています。

この建築をデザインしたRobin氏はこのように述べています。

「現代においてものを修理する文化は失われつつあり、わたしたちはものが壊れるとすぐに新しいものを購入してしまうが、それはサスティナブルとはいえない。Nolla Cabinはネジで固定するシンプルな方式で、台座も調整可能。私は、現代の無力さや現代の人々が自力でモノを作れないことにすこし恐怖を感じている。だから簡単に組み立てられるキャビンを作り、無限のライフサイクルを与えたいと思った」

持続可能な建築デザインで社会的な課題も解決!リトアニアのバスターミナル

Balčytis Studija
引用元:METALOCUS 公式サイト

2024年、ラトビアのリガで行われた「Baltic Sustanability Awards」では、サスティナブルな建築デザイン部門で見事1位に輝きました。

リトアニアの建築デザイン事務所。Balčytis Studijaが手がけた町のバスターミナルは、交通インフラとしてだけでなく、社会的な課題の解決にも貢献しています。[1]

小さな町のバスターミナルに、さまざまな事業のテナントを誘致することで、新たな雇用の創出を試みたほか、木々が茂る環境と共生させるように設計された、広々としたスペースやガラス張りでオープンな雰囲気の建物は、地元の人々にとって交流の場となる可能性を秘めています。

サステナブルデザインとは、単に環境だけに配慮したデザインだけでなく、社会的な持続性にも配慮されたデザインのことだということを、改めて思い出させてくれる例と言えます。

おわりに

今回は北欧のサステナブルデザインについての最新事情をお届けしました。

自然への共生を根底に据えるデザイナーも少なくないことから、身のまわりの自然環境から着想を得たり、自然への配慮を忘れないビジネスモデルを構築したりと、「サステナブル」という言葉以前に、自然との繋がりが無意識にデザインへ反映されているような印象すら受けます。

皆さんも日々の暮らしを共にするアイテム選びの際には、ぜひ今回ご紹介したような例を参考にしながら、サステナブルな選択をしてみてください。

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参考文献

[1]https://www.metalocus.es/en/news/recovering-industrial-memory-place-vilkaviskis-bus-station-balcytis-studija




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