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エシカルトラベルで変わる世界。地球に優しい旅行の実践方法

2025 3/05
サステナブルツーリズム
エシカル サステナブルツーリズム 企業事例 持続可能な観光
2025-3-42025-3-5
エシカルトラベルで変わる世界。地球に優しい旅行の実践方法

「エシカルトラベルって何?」
「そもそも、エシカルトラベルを導入するメリットは何?」

そんな疑問やお悩みをお持ちではないでしょうか?


エシカルトラベルを導入することで、地域の新たな魅力を発見できたり、環境や地域コミュニティ配慮の新たな可能性に気づくことができたりします。

本記事では、エシカルトラベルについての基礎知識や、導入して成功するためのポイント、実際に導入している事例を説明しています。

目次

エシカルトラベルとは?

エシカルは、「倫理的」「道徳上」という意味です。エシカルトラベルとは、観光客と観光事業者、地元の方が共に環境や人、社会に優しく、未来につながる温もりある持続可能な取り組みをおこなう旅行のことを指します。

エシカルトラベルの特徴は2つあります。

  • 環境や人、社会に配慮された旅行
  • 地元住民とつながりを持てる旅行

エシカルトラベルは、単に旅行先で遊びを楽しむだけでなく、持続可能な観光地にするために環境や人、社会に配慮された仕組みであることが特徴です。

また、その土地の文化や歴史を尊重し、地元住民とのつながりを持つ意思決定や購買行動が重要です。

エシカルトラベルと一般的な旅行形態の違いについて、以下を参考にしてください。

通常の観光エシカルトラベル
定義日常生活圏を離れて、余暇時間を楽しむ環境や人、社会に配慮された旅行
目的文化や歴史に触れること持続可能な未来につながる旅行
つながり観光客と観光事業者が関りを持つ観光客、観光事業者、地域の方が一緒に取り組む

エシカルトラベルの重要性

エシカルトラベルは、観光客の環境配慮への意識が高まってきている時代だからこそ、積極的な導入をおすすめします。

ブッキング・ドットコムが発表した2024年版「サステナブル・トラベル」に関する調査結果によると、”世界の旅行者の43%(日本の旅行者:32%)は「旅行サービス業者が、環境要因への対応のカギを握っている」と回答”しています。

つまり、観光客は観光事業者に対し、環境問題を解決する取り組みをしてほしいと願い、期待しているということです。

上記のように、サステナブルな取り組みに関心のある観光客は少なくありません。観光客の意識が変化している今、エシカルトラベルを導入することで、持続可能な観光に期待ができるのです。[1]

エシカルトラベルを始めるポイント

  • アメニティサービスを廃止する
  • 店内にマイボトル専用のウォーターサーバーを設置する
  • お菓子のバルク売り
  • 宿泊日数を2泊以上に限定

アメニティでよく使われているのは、プラスチックプラスティックです。アメニティサービスを廃止することで、プラスチックゴミの削減につながります。

また、無料のウォーターサーバーが設置されている場合、ゴミ箱が使用されたコップで溢れかえっていることがあります。使い捨てのコップを提供せず、旅行者にマイボトルを持参してもらうことで、ゴミの削減へとつなげることができるでしょう。

さらに、お菓子のバルク売りをすることで「欲しい人が欲しい分だけ」取ることができ、無駄のないサービスを提供することができます。ゴミ削減への取り組みは、お金も時間もかからないものから始めることができるため、取り組みの第一歩としてオススメです。

エシカルトラベルの更なる取り組みとして、宿泊日数を2泊以上に限定することによって、その土地での滞在時間が長期化されるため、より一層の地域活性化が見込まれます。

エシカルトラベルのメリット

エシカルトラベルを導入することによって、環境や人、社会に優しいつながりを持つことができます。温かなつながりが、持続可能な観光地へとつながっていくのです。

環境保護への貢献

ゴミの削減やプラスチック製品による自然への影響について、小中学校の授業で取り上げられたり、企業が自主的に学ぶ場面が増えています。

特にプラスチック製品は、世界で年間800万トンの量が海の中に流れ込んでいると言われています。[2]プラスチック製品での提供を廃止し、紙や木、余ったものを再利用することで、環境への被害を最大限に抑えることが可能です。

他にも、旅行の移動手段として自動車ではなく、公共交通機関や徒歩、自転車、ループを利用することで環境を守ることへとつながります。小さな取り組みでも、日々の積み重ねが環境保護へと貢献できるのです。

地元コミュニティの支援

エシカルトラベルは、観光客と観光事業者だけでなく、地元住民との関わりも重視するため、その土地でしか味わえない体験を提供することができます。

例えば、地元のイベントを開催したり伝統ものづくり体験を提供したりすることによって、土地の文化への関心・尊重へとつながる可能性があります。

また、観光客が地元の宿泊施設やレストランを利用することで、その土地の認知度が広がり、市場拡大を期待できるでしょう。

持続可能な観光地の維持

オーバーツーリズムによって、観光地のゴミや騒音などが問題視され、美しく、静寂な景観の維持が難しくなってきています。

現状を回避させるためにエシカルトラベルを取り入れることで、持続可能な観光地を目指すことが期待できるのです。

エシカルトラベルの事例

成功事例の共通点として、小さな取り組みをコツコツ積み重ねていること。さらには、エシカルトラベルの定義である「観光客と観光事業者、地元の方が共に環境や人、社会に優しく、未来につながる温もりある旅」が備わっていることが挙げられます。

星野リゾート西表島ホテル

西表島ホテル
引用元:西表島ホテル 公式サイト

西表島ホテルは「エコツーリズムリゾート」を目指してエシカルにつながる取り組みをしています。宿泊日数を2泊以上に限定することで、観光客に島内で過ごす時間を増やしてもらいます。

西表島での滞在時間が増えると、飲食店やアクティビティ体験の機会も増えるため、地域活性化につながる可能性が高いです。

また、西表島では地域活性化のみに留まらず、周りの生態系や従業員に対しても配慮されているのが特徴です。

例えば、海の生き物を守るために、ホテルの前の海に灯りが漏れないよう呼びかけたり、従業員が地域行事に参加できるように休暇を取りやすくしたりしています。

西表島ホテルでは、環境や人、社会に配慮された取り組みが導入されています。[3]

THE KITCHEN HOSTEL AO

THE KITCHEN HOSTEL AO
引用元:THE KITCHEN HOSTEL AO 公式サイト

THE KITCHEN HOSTEL AOでは、主に3つのエシカルな取り組みを取り入れています。

フードロス削減やパッケージの無駄解消のための「お菓子やシリアルのバルク売り」、宿泊者以外も使用できる「無料給水スポットの設置」など、消費者が利用しやすい仕組みから導入を始めました。

さらに、CO2の削減と交通渋滞の緩和のための「電動キックボードの提供」も取り入れ、幅広い人にエシカルを体験してもらえる場を設けているのです。

東京観光財団と株式会社JTB総合研究所の共同研究によると、”観光産業の排出量は、世界の温室効果ガス排出量の8%〜11%もの温室効果ガスを排出している”と言われています。

エネルギー消費量が小さい移動手段を選択することで、温室効果ガス削減へ貢献できたり、路上駐車の問題等がなくなって、近隣住民に迷惑が掛からなかったりすることが期待されます。[4][5]

Us 4 IRIOMOTE 

Us 4 IRIOMOTE 
引用元:Us 4 IRIOMOTE  公式サイト

「Us 4 IRIOMOTE」は、西表島で自然保護や文化継承活動を行うプロジェクトを指します。協賛企業として、アウトドア&フットウェアブランドであるKEENがプロジェクトに発足しました。

エシカルトラベルの取り組みとして、西表島で同活動を行うパートナー団体の活動サポートや旅先での敬意と思いやりを忘れない「エシカルな旅」の啓蒙活動を行っています。

西表島では、ゴミの処理問題やヤマネコなどの交通事故が問題視されています。解決策として、島でゴミを出さない、持ち込まないよう徹底するだけでなく、希少動物を守るために安全運転をするよう促しています。

また、Us 4 IRIOMOTEでは、西表島で実際に体験することができる「エシカルな旅」を企画し、旅行会社や学校への提供なども行っており、「エシカルな旅」がこれからさらに広まることが期待できます。[6]

ハイアットリージェンシー瀬良垣アイランド沖縄

引用元:ハイアットリージェンシー瀬良垣アイランド沖縄 公式サイト

ハイアットリージェンシー瀬良垣アイランド沖縄では「元気になるホテル」としてエシカルな取り組みをしています。

  • ホテル館内の全照明をLED化
  • コージェネレーションシステムによる給湯
  • 水の排出量の管理
  • ラグーンにおける海水の循環利用
  • 「ハイアット Eco Track」導入で省エネルギー・節水

上記の取り組みを導入することで、CO2の削減やエネルギーの有効活用、水資源の保全などにつながります。

ハイアットリージェンシー瀬良垣アイランド沖縄では、ホテル内だけでなくホテルの周りの海や山の資源を守るための取り組みをしています。今後も他の観光地では導入されていない視野の広い取り組みに期待できるでしょう。[7]

エシカルトラベルの課題と挑戦

エシカルトラベルの現在の課題は、環境に配慮しようという意識が高まっている一方で、一部の観光客が環境配慮の重要性を感じていないことです。

ブッキング・ドットコムの調査によると、”世界の旅行者の 3人に1人(33%、日本の旅行者:29%)は、自分たちが環境に与える影響について「すでに生じたダメージは回復不可能で、旅行者の選択によって状況が変化することはない」と感じています。”

旅行者全員に対して、環境配慮へ貢献する価値観を共有するのは、難しいかもしれません。

環境配慮への意識が高くない旅行者を巻き込むためには、まず、観光事業者や地元の人たちが主体的にエシカルトラベルを導入・提供し、旅行者が知らないうちにエシカルに触れていたという環境をつくることがポイントになります。

環境配慮に関心がある人はもちろん、関心がない人にもエシカルに触れてもらう環境をつくってみましょう。

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エシカルトラベルに重要なポイントは「継続性」です。無理にできないことに挑戦をして、継続できなければ地域活性化に繋げるのは難しいです。プラスチックで提供しているものを他の素材を使って提供するなど、小さな取り組みが最終的に大きな成果につながるのです。

エシカルトラベルを導入することで、サステナブルに関心がなかった旅行者や事業者、地域住民の意識を変えていけるチャンスでもあります。社内だけで取り組もうとせず、地域の方々とコミュニケーションを取りながらコツコツと取り組みを積み上げていきましょう。[8]

最後に

エシカルトラベルを導入することで、エシカルに触れる機会を作ることができ、エシカルに関心を持ってもらえるチャンスを作ることができます。

最初は旅行者をターゲットとした取り組みとして始まるかもしれませんが、意識が大きく変わっていくのは事業者や地域住民です。

観光産業のためではなく、地域全体のサステナビリティや脱炭素化の取り組みを盛り上げるためにも、エシカルトラベルの導入をおすすめします。

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参考文献

[1]ブッキング・ドットコム、 2024年版「サステナブル・トラベル」に関する調査結果を発表

[2]年間約1,700万トンの食品廃棄物が排出。

[3]プラスチックごみとの賢い付き合い方を考えよう

[4]事業者のみなさまへ | エシカルトラベルオキナワ | 沖縄観光情報WEBサイト おきなわ物語

[5]THE KITCHEN HOSTEL AO

[6]共同研究 A NET ZERO ROADMAP FOR TRAVEL & TOURISMから読み解く脱炭素に向けた具体的アクションの考察

[7]サステナブルツーリズムの実現に向けた日本人観光客の意向調査 15ページ

[8]「元気になるホテル」 推進プロジェクトチームの発足




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